[本当は怖くない新型コロナと、本当に怖いワクチン?] どのみちコロナ禍は何年も収束しないでしょうが。。。

本日、第一回目のワクチン接種を終えました。


ワクチン接種の免疫効果については個人的には疑問視しているのですが、公衆でのマスク着用と同様、国民としての義務(というかマナー?)なので接種は致し方ありません。


接種前に「新型コロナワクチンの正体」(内海聡)という賛否両論の本を図書館で借りました。



読み終わった感想ですが、著者の主張も理解できるのですが、事実を歪曲している点も随所に見られました。


本の副題「本当は怖くない新型コロナウィルスと、本当に怖い新型コロナワクチン」というのは、明らかに釣り文句です(笑)


こんな新書が図書館で借りれるのも有難い(自分で買うほどではないので)。


新型コロナワクチンの効用については、国が公表しているもの、ニュースなどマスメディアが流しているもの、ネットで流れている情報などなど、情報源は無数にあります。


私はマスメディアを全く信頼していませんが、いろいろな視点からの意見を受け容れて、最終的に自分自身で判断するのが一番です。


まあ、ワクチン接種に大反対というわけでもないし、賛成でもないし、つまり「打ったところで免疫が効くかわからないし、そもそもワクチン接種が進んでもコロナ禍はこの先何年も収束しないだろう」と思っています。


以下、備忘録も兼ねて、新型コロナワクチンとコロナの拡大について記します(以下太字は本書からの引用)。

1. 新型コロナワクチンの正体

本著「新型コロナワクチンの正体」は、2021年6月15日に発売されました。

著者の内海聡氏は、筑波大学医学専門学群卒業、NPO法人薬害研究センター理事長で、Tokyo DD Clinic院長とあります。

「精神科は今日も、やりたい放題」(2012年)というベストセラー著書を書いています(こちらの書評は後ほど。。。)

「新型コロナワクチンの正体」のAmazonでのカスタマーレビューは、星5つ中の4.5となかなか高い評価ですが、賛否両論がハッキリと分かれていますね。


ちなみにトップレビュー(批判的、肯定的)はそれぞれこんな感じで、もはや宗教論争状態(笑)



まあ、こんな扇動的なタイトルと副題の本だとこうなってしまいますよね。。。

では、肝心の本の内容はどうでしょうか?

2. 細菌とウィルスの違いについて

ウィルスも細菌も感染症を引き起こしますが、細菌は単細胞生物に属しますが、ウィルスは細胞ではなく生物かどうかも疑われています。

ウイルス自体には細胞がないため薬品等で機能を失った場合、細菌のように“殺菌”とはいわず、“不活性”といいます。

ウィルスは20~200μm程度と非常に小さいため、普通の顕微鏡では目にすることができません。

細菌の10分の1くらいですね。

ウィルスは物理的技術によって防ぎきることは不可能な存在なのです。

そのため、ウィルスを防ぐうえでは、免疫、体力、年齢、人種、湿度、季節、空気の流れ、インフラなどの総合的な要因を考えることが重要だと言えるでしょう。

これには激しく賛同します。

ワクチン接種やマスク着用のような単純な手段だけでウィルスを根絶することはできないのでしょう。

ウィルスには大きく分けてDNAウィルス(deoxyribonucleic acid)とRNAウィルス(ribonucleic acid)があります。

DNAもRNAも核酸という遺伝情報の種類を指します。

RNAの分子構造はヒドロキシ基というものでできているため、非常に不安定で分解されやすいという特徴があります。

DNAウイルスでは細胞内の遺伝子と同様に二本鎖の構造であり、二が互いのデータを補い合う安定した構造です。安定した構造のため、変異スピードはRNAウイルスよりも遅いといえます。

RNAウィルスのほうが変異しやすいというのは、RNAが不安定なことと関係あると考えて良いでしょう。

もう少し詳しく。。。以下「そもそもウイルスってどんなものでしたっけ?」から引用です。

DNAウイルスのゲノムはその名の通りDNAであり、多くの場合、細胞の中の核に移行して宿主のDNA複製酵素(DNAポリメラーゼ)を使って自らのDNAを増やします(複製する)。

一方、RNAウイルスのゲノム本体はRNAですが、RNAを鋳型としてRNAを作る酵素(RNA依存性RNAポリメラーゼ)は宿主が持っていないため、ウイルスはそれを作り出す配列情報を自ら持っています。

この配列情報に基づいてRNAポリメラーゼが宿主細胞内で作られ、これを使って複製します。RNAウイルスの多くは細胞質で複製しています。

例外は、インフルエンザウイルスなど一部です。

ウイルスの毒性、つまり我々の体に及ぼす害の多くは、宿主の免疫応答だと言えるでしょう。つまり風邪で見られる感冒症状のように、炎症反応です。

ウイルスそのもの、もしくはウイルスが感染した細胞を排除するために免疫系が働くため、発熱、鼻汁、咳などの症状が現れるわけです。

重篤な肺炎や神経障害を引き起こすウイルス感染症がありますが、これは宿主免疫が過剰に活性化してしまって、ウイルス感染細胞だけでなく、自らの臓器まで傷害してしまうからと考えられます。

(引用おわり)

ヘルペスウイルスやB型肝炎ウイルスはDNAウイルス、一方、ノロウィルスやインフルエンザウィルスはRNAウィルスです。

新型コロナウィルスと通常の風邪やインフルエンザの違いは、肺の細胞に感染・増殖しやすいため、肺炎を起こしやすい点です。

(出典:三菱総合研究所

肺炎が起こると、対症療法として炎症を抑える処置くらいしかできず、治療は困難になります。

3. 感染者数と死亡者数

イギリスでは3月23日にロックダウンを開始した直後より「新型コロナではない死因」でおびただしい数の人たちが亡くなっています。

4月3日から10日までのわずか1週間の間に、前週よりも死者数が2129人も増加していました。

「社会的なつながりやコミュニティとの接点を失うことで、死亡率が50%上昇することが示された」と発表されています。人というのは、元来、非常に孤独に弱い生き物なのです。

統計学的な視点から言っても、ロックダウンや地域封鎖というのは、感染拡大防止の効果がないことが明らかなのです。しかも、ロックダウンによって、逆に、新型コロナ以外の死者も増えているのだとしたら、これだけ本末転倒な対策もないと言わざるを得ないでしょう。

著者は、ロックダウンや地域封鎖、緊急事態宣言は無意味なだけでなく、むしろ孤独死を助長させていると主張していますが、本当でしょうか??

イギリスの死者数の増加が、果たしてコロナウィルスによりものかどうかは確定できないと思いますが、かといって、「社会的なつながりやコミュニティとの接点を失った」結果の死者数というのも解せません。

なぜなら、ロックダウンを開始してからわずか数週間で何千人もの死者が増えるほど人間の生命力は弱くないからです。

確かにコロナ禍での自殺率の上昇が社会問題化しているのは事実ですが、それは、ロックダウンによる孤独死というより、職を失ったり会社が倒産して生活が行き詰まった経済的な打撃が原因による(数か月という長期的な)精神疾病がほとんどでしょう。

人間は(たとえ老齢であっても)ロックダウン数週間でいきなり孤独死したりはしないでしょう。ましてや自殺者が数週間で急増というのは有り得ないと思います。

4. 各諸国におけるマスコミへの信頼度

国民が新聞、雑誌、TVなどへのマスコミを信じている割合は、欧米諸国と比べて日本では特に高く、その結果、日本のマスコミは国民の世論に対して大きな影響力を持っています。

2017~2020年に行われた世界価値観調査によると、日本では、テレビの信頼度は65%と、自衛隊(81%)、警察(79%)、裁判所(78%)、新聞・雑誌(68%)に続く数字となっています。

これがアメリカでは、20%台、ドイツでは、30%台という結果が出ていることから、日本は先進国の中でもテレビや新聞への盲信が高い数少ない国といえるでしょう。

これは本当でしょうか??

ネットで「世界価値観調査 メディア 信頼度」のキーワードで検索したところ、プレジデントオンラインによると、

最新の「世界価値観調査」によれば、他の先進国が「新聞・雑誌・テレビを信頼できる」とした率は5割以下だったが、日本だけ7割近くと非常に高かった

とのことで、日本のTV盲信傾向はどうやら本当のようです。



TV(厳密にいえば広告収益で成り立つマスメディア全体)を全く信頼していない身としてはこの調査結果は衝撃的でした。

元朝日新聞社の記者であった烏賀陽弘道著の『フェイクニュースの見分け方』は、マスメディアや個人の「言及しない自由」や「切り取り」といった詭弁に対する理論武装の指南書。「フェイクニュースに騙されるほど馬鹿じゃない」と過信している万人におススメします。

5. 後遺症

新型コロナウィルスの後遺症として、中国武漢市の後遺症についての調査結果が紹介されています。

追跡調査の結果、倦怠感と筋力低下が63%、睡眠障害26%、脱毛22%、嗅覚障害が11%でした。

おそらく最初に気付くのは、風邪やウィルス疾患にありがちな普遍的症状が多いということです。

これは著者の指摘どおりだと思います。

TVでやたらに、「新型コロナウィルスで一生治らない後遺症が残った」というようなインタビューや体験談やっていますが、医学的な根拠を示したものはなく、単なる個人の体験談を紹介しているだけで、視聴率稼ぎが目的のヤラセではないかと疑いたくなってしまいます。

私も多くの相談を受ける中で推測しているだけですが、独断と偏見で言うなら30%~50%は医原病によって何らかの後遺症が引き起こされていると考えています。

うーーん、これは著者が自ら認めているように、独断と偏見でしょう。

特に、著者はこれまで医原病の弊害を訴え続けてきたので、後遺症=医原病というのは、ちょっと都合が良すぎますね。

6. コッホの原則

新型コロナウイルスの正式名称はSARS-CoV-2であり、その感染症をCOVID-19と呼びます。

ウィルス学では、感染力の強さと毒性は反比例するとも言われています。

SARSよりも圧倒的に細胞に入りやすく、死亡率や重症化率は遥かに低いウィルス、それがSARS-CoV-2の正体なのです。

今猛威をふるっている変異種のデルタ株ですが、感染力が非常に強いということは、アルファやベータといった従来の新型ウィルスよりも死亡率は逆に低いということでしょうか?

確かに、ここ数日の国内の感染者数の激増に比べると、死亡者数は毎日数名程度とほとんどど増加していません。




もちろん、以前の緊急事態宣言時よりは、新型コロナウィルスへの処置など医療体制の改善が死亡者数の減少に大きく貢献しているのも大きいと思います。

コッホの法則とは
  1. ある一定の病気には一定の微生物が見だされること
  2. その微生物を分離できること
  3. 分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること
  4. そしてその病巣部から同じ微生物が検出されること
病原体を特定するには、このコッホの法則を守るように努めなければなりません。

著者は、新型コロナウィルスは、コッホの法則の前提となる、その存在さえも証明されていないので、オリジナルウィルス自体はなく、登録されたデータがあるだけでワクチンが作れるわけがないと主張しています。

この主張は一理あるかと思いますが、私のような一般市民では、オリジナルウィルス存在の是非については知りようがありません。

7. 新型コロナワクチン

本来ウィルスは、体における免疫以外に倒す方法はありません。

この著者の指摘は(著者が医原病を凶弾する急先鋒であるという事実を差し引いても)、まさにその通りだと思います。

風邪に特効薬はなく、風邪に本当に効く薬を開発したらノーベル賞などとよく言われてきましたが、今でもその状況は何も変わっていません。

また、著者が指摘しているように、新型コロナウィルスのワクチンとして新規に開発されたmRNAという全く新しい技術が、大した臨床試験もなくあっさりと認可されて全世界で広く接種されている現状には、疑念を感じてしまいます。

そもそも、風邪やインフルエンザのワクチンの実績がゼロのmRNA(messenger RNA)という手法を何故選んだのか??

そもそもワクチンにはどんな種類があるのでしょうか?
  1. 弱った病原体をそのまま打つ「生ワクチン」
  2. 病原体は死滅して、活動しなくなったものを打つ「不活化ワクチン」
  3. 病原体が持っている毒素だけを無害化して打つ「トキソイドワクチン」
RNAであるインフルエンザのワクチンは2.の「不活化ワクチン」です。

一方、ファイザーやモデルナの新型コロナワクチンは、上の3つのどの種類でもありません。

新型コロナワクチンは、新しい「遺伝子合成技術」と呼ばれるものです。このワクチンは「新型コロナウィルスだと思しきウィルスの一部を、人間の細胞で作り出すように指示を出す遺伝子」なのです。

(出典:三菱総合研究所

新型コロナウィルスの表面には、スパイクタンパク質という突起が出ています。このスパイクが細胞表面の受容体に結合することで細胞内に侵入しますが、そのスパイクと同じタンパク質をつくらせる設計図 = mRNAを筋肉注射するわけです。

ワクチン接種で、体内にわざと「ウィルスもどき」を生成して、それを攻撃する抗体を作り出し、同時に免疫機能を集積させる仕組みです。

体内に注入したRNAがDNAに逆転写しないという理論のもとに、安全性が謳われていますが、完全に安全であるという保証はありません。

万が一、DNAに逆転写した場合に、体になにが起きるかは誰もわからないのです。

そう考えると、大人や老人はともかく、将来のある子供たちに果たしてmRNAワクチンを接種させることが果たして正しい行為なのか。。。

米国CDCの調査によると、ファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンは、ワクチンの2回目接種から14日以上経過すると、感染リスクが95%減少するというデータが出ています。

しかし、そのワクチン有効率95%の根拠についても著者はそのトリックを指摘します。

臨床試験を行ったところ、接種していない群の発症者が162人だったのに対し、接種した群の発症者が8人だったことから、有効率95%と宣伝されています。

しかし臨床試験には、各群約1万8000人ずつが参加しており、それを母数にして計算すると、発症者は全体で0・84%しか減っていないのです。

なるほど。。。これで有効率95%は確かに盛り過ぎですね。

一方、アストラゼネカのワクチンは、「ウィルスベクターワクチン」と呼ばれ、人体に無害とされる改変ウィルス(遺伝子組み換えチンパンジーアデノウィルスベクター)を「運び屋」(ベクター)として、新型コロナウィルスの遺伝子をヒトの細胞へ運ぶワクチンです。

アストラゼネカのワクチンはエボラウィルスワクチンと同じ仕組みだそうです。

著者はウィルスベクターワクチンはmRNAよりも遥かに危険だと警鐘を鳴らしています。

ちなみに、新型ワクチンが認可される以前に話題になったレムデシビルとアビガンは、どちらもインフルエンザ治療薬ですが、細胞内に侵入したウイルスが自身を構成する遺伝子・タンパク質をヒト細胞内で生成させることを阻害し、ウイルスの増殖を抑制する仕組みでした。

歴史上ワクチンがウィルスを撲滅したというのも間違った認識だと主張しています。

本著p.103より

上のグラフは、麻疹(はしか)のイングランドでの歴史的経緯ですが、予防接種が開始される前に感染が収束しています。

麻疹(はしか)の収束は、ワクチン接種が進んだからではなく、衛生面での社会インフラが整備されたのが大きな要因であるとのことで、これは説得力がありますね。

残念ながら、麻疹(はしか)収束後の感染再拡大を抑える役割は果たしたのかどうかも今となったはわかりません。

ちょうどこんな記事もネットに出ていました。記事内容はともかく、リアクション投稿が面白いです。

8. 自然免疫

免疫を理解するときに最も基本的なことは、免疫というのは重層構造になっていることです。

これは体内に病原菌が侵入してくるまでには、それを防御するたくさんの関門があるという意味です。

最初の関門は、物理的な障壁である皮膚や粘膜です。ほとんどの病原菌はここでブロックされています。そして一番重要なのが粘膜免疫です。

粘膜免疫で最も注目されているのが「腸管免疫」です。腸には1000種類の微生物、1000兆個の腸内細菌が存在しており、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の三種類があります。どれも免疫において重要なバランスを保っています。

昔のSF映画で「ミクロの決死圏」というのがありましたが、まさにあの世界で、外部から侵入してきた異物(ミクロ化した宇宙船も含めて)を、細菌が攻撃する仕組みですね。


次に、「全身免疫」です。全身免疫には、発熱などの「自然免疫」と、ヘルパーT細胞と呼ばベル免疫細胞が働く「獲得免疫」があります。

獲得免疫により生成された抗体が、一度体内に侵入した細菌やウィルスが再び入ってくるのを攻撃するわけです。

ワクチン接種とは、この獲得面系を強制的にワクチン接種によって体内に注入(もしくは生成)させることに他ならないのです。

9. 世界目的とグレートリセット

ではなぜ新型ワクチン接種が勧められているのかというくだりに入ると、本著はいきなり国家の陰謀説やら政府や医薬業界の利権やら、急に怪しげになってきます。

マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツは、その優性思想の象徴的存在ですが、彼らは白人至上主義であり、自分たちはワクチンは打たない一方で、黒人やヒスパニックなど”劣った人種”の人たちにはワクチンを打たせ、人口を減らしたい考えがベースにあります。

ビル・ゲイツは、世界の著名人が講演する2010年のTEDで『ワクチンを使うことによって、人口の10~15%を削減することができる』と語っています。

この動画はネットに上がっており、誰でも閲覧することができますので、とても信じられない、そんなはずはないと思う人は一度観て見られるといいかもしれません。

で、さっそく観てみました(笑)

以下、TEDのオフィシャルページからの翻訳を引用しました。

>まずは人口です 現在 世界の人口は68億人です 90億人程度まで増加します しかし 新ワク>チンや保健医療 生殖関連で十分な成果を納めれば おそらく 10%から15%抑えることがで>きるかもしれません しかし今は 増加率を1.3と見ています 

確かに「10%から15%抑えることができる」と言っていますね。

が、話のコンテキストから、「新ワクチンや保健医療や生殖関連で十分な成果を納めれば」と言っているのであって、ワクチンでマイノリティを殺して人口削減とはまったく言っていません。


そもそも、常識で考えて、ビル・ゲイツがTEDのような公の場で、『ワクチンを使うことによって、人口の10~15%を削減することができる』なんて過激な発言をするわけがありません。

出典:

それを、都合の良い場所だけ切り取って、意図を変えて引用するというのは、まさにマスコミがフェイクニュースとして垂れ流している偽情報とまるで同じことを著者はやっているわけです。

「グレートリセット」についても、本著ではこう言っています。

コロナで市民に恐怖心を植え付け、一気に経済や今までの仕組みを破壊して、管理社会に変えてしまおうという思惑が見え隠れするように感じるのは考えすぎでしょうか?

ハイ、その通り、著者の考えすぎ、妄想です(笑)

「グレートリセット」については、以前2冊の本の内容をブログ記事にしましたが、価値観の変化と消費至上主義からの脱却がテーマであり、支配的な管理社会とは無関係です。

[グレート・リセット] クルマや持ち家はもはや不要?アフターコロナに着実に進行する経済と社会の大変革とは

[続・グレート・リセット] 今日から東京は緊急事態宣言に再突入、コロナ禍で進むグレート・リセットとは

著者は権力の陰謀説を煽りますが、マスメディアが喧騒しているのと同じ低レベルで困ったものです(笑)。

以降は、コロナワクチンの話から逸脱して、国家や企業の陰謀論の話が延々と綴られているだけで、論調も扇動的で、残念なことに本書全体の信頼性を著しく下げています。

カスタマーレビューでは酷評か絶賛か極端に分かれていますが、冷静に読んでみると、良い面もあり、ヒドイ面もあり、全体評価では中の下、読んでおいて損はないが、著者の反体制的な過激な誇張が目立つ残念な本でした。

まあ、新型コロナウィルスについて、いろいろな観点からいろいろな意見を聞いてみるという点では、「新型コロナワクチンの正体」は図書館から借りて読むくらいであれば損はないと思います。

ちなみに、私は以下のブログ記事に書いたとおり、今後いくら接種が進んだとしても、コロナ禍はこの先何年も収束しないという予測が正しいと思います。

NewsWeek誌に掲載された「コロナ禍」はいつまで続く?」という記事(2020年5月)には、感染症疫学に詳しい中澤港教授が以下のようにコメントしています。

「本稿をまとめている2020年5月なかばにおいては、日本の39県ですでに緊急事態宣言が解除されており、残りの8都道府県でのみ継続中だ。遠からず感染の収束が確認されたら、すべての都道府県で解除されることになるだろう」


このコメントから1年以上経った現在、第5回目となる緊急事態宣言が発令されるという惨状を、中澤港教授や国内の学術関係者の方々はどうお考えになっているでしょうか??

一方、ナショナルジオグラフィックの記事「コロナ禍はいつまで続く?:「ただの風邪」になるシナリオの場合」という記事(2021年5月)には、米エモリー大学の博士研究員ジェニー・ラビーン氏は以下のようにコメントしています。

「もし新型コロナウイルスが最終的に一般的な風邪と同じように蔓延した場合はしかし、ワクチンは永遠に必要なくなるかもしれない」

記事は以下のように締めくくられています。

「ただし、研究者らによる予測でさえも、不確かさという霧に阻まれて未来を見通すことはできない。再感染、感染経路、パンデミック後の健康被害、ウイルスの進化などの問題は、今後何年も、場合によっては何十年も続くだろう」

私も同意見です。

10. 「精神科は今日も、やりたい放題」

内海聡のもうひとつの著書「精神科は今日も、やりたい放題」(2012年)も、図書館から借りて読みました(笑)


「精神科は今日も、やりたい放題」のAmazonでのカスタマーレビューは、星5つ中の3.8、こちらも賛否両論がハッキリと分かれていますね。



「精神科は今日も、やりたい放題」は、著者は何か精神科医に恨みがあるのかというほど扇動的な内容に溢れています。

そもそも本書には、ハミルトンうつ病評価尺度さえ出てきません。うつ病と躁うつ病の違いについても曖昧です。

医原病の弊害と精神科医不要論を徹底して訴えているだけの薄い内容で、おススメできません。

この本のタイトルは「内海聡は今日も、やりたい放題」のほうが相応しいですね(笑)

コメント