【書評】ユヴァル・ノア・ハラリ最新刊『21 Lessons』(21世紀の人類のための21の思考)

大ベストセラー『サピエンス全史』『ホモ・デウス』の著者であるユヴァル・ノア・ハラリの最新刊『21 Lessons ~ 21世紀の人類のための21の思考』が昨年末に発売されたので、さっそく読んでみました。

アマゾンのランキングでベストセラー第1位になる書籍だけあって、読み応え十分、期待以上の充実した内容でした。


今回の『21 Lessons ~ 21世紀の人類のための21の思考』は、『サピエンス全史』『ホモ・デウス』と並んで、人類の過去・未来・現在を壮大なスケールと斬新な分析で解説した超大作となります。

本の構成は「幻滅」「雇用」「自由」などのキーワードごとに21章から構成されており、人類の課題を体系的に網羅しています。

以下、個人的に特に興味を惹いた3項目に絞って、自分なりの解釈を加えてみました。

1. 『21 Lessons ~ 21世紀の人類のための21の思考』

著者のユヴァル・ノア・ハラリは、現在最も注目されているイスラエルの歴史学者・哲学者です。

『サピエンス全史』『ホモ・デウス』が累計2000万部を超える大ベストセラーとなりました。

2019年の正月にNHK BSで放送された、「BS1スペシャル▽“衝撃の書”が語る人類の未来~サピエンス全史/ホモ・デウス」も大きな話題になりました。


私も、昨年に『ホモ・デウス』を読んで、その内容に衝撃を受けて、ブログにも記事を書きました。

【ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来】果たして人に自由意思はあるのか??
以下は本著『21 Lessons ~ 21世紀の人類のための21の思考』(以下『21 Lessons』と省略)の内容紹介です。アマゾンからそのまま引用します。

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著作累計世界2000万部突破のユヴァル・ノア・ハラリ最新刊、待望の発売!

『サピエンス全史』で人類の「過去」を、
『ホモ・デウス』で人類の「未来」を描き、
世界に衝撃をあたえた新たなる知の巨人が、
第3作『21 Lessons』では、ついに人類の「現在」を問う――。

いま、何が起きているのか―?
そして、あなたはどう生きるか―?

いまを生きる現代人に贈る必読の21章
1 幻滅――先送りにされた「歴史の終わり」
2 雇用――あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない
3 自由――ビッグデータがあなたを見守っている
4 平等――データを制する者が未来を制する
5 コミュニティ――人間には身体がある
6 文明――世界にはたった一つの文明しかない
7 ナショナリズム――グローバルな問題はグローバルな答えを必要とする
8 宗教――今や神は国家に仕える
9 移民――文化にも良し悪しがあるかもしれない
10 テロ――パニックを起こすな
11 戦争――人間の愚かさをけっして過小評価してはならない
12 謙虚さ――あなたは世界の中心ではない
13 神――神の名をみだりに唱えてはならない
14 世俗主義――自らの陰の面を認めよ
15 無知――あなたは自分で思っているほど多くを知らない
16 正義――私たちの正義感は時代後れかもしれない
17 ポスト・トゥルース――いつまでも消えないフェイクニュースもある
18 SF――未来は映画で目にするものとは違う
19 教育――変化だけが唯一不変
20 意味――人生は物語ではない
21 瞑想――ひたすら観察せよ
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『サピエンス全史』『ホモ・デウス』で著者が指摘してきた、「人類はいずれ近い将来に、AIとバイオテクノロジー技術の急激な進化によって、世界は(人間の意思とは無関係に)アルゴリズムが支配するようになるだろうという非常にショッキングな内容が全編を貫いています。

『ホモ・デウス』を読んで、「人間の情動や欲望はただの生化学的なアルゴリズムであり、人間の意志がとは無関係に、人生を決めるのはアルゴリズムで、人生はデータ処理に過ぎない」という(一般的には受け入れ難い)主張は、個人的には非常に納得のゆくものでした。

ハラリの著書に共通するテーマは、

「AIとバイオテクノロジー技術の進化がもたらす途方もない課題の数々に、人類はどのように対処すればよいのか」

です。

本書のポイントは、「民主主義」「自由主義」「国家主義」「民族主義」「神と宗教」「倫理」「道徳」どれもみな、限界を迎えており、人類繁栄の拠り所にならないということだと思います。

では何が拠り所になるのか?

最終章「瞑想」によって真の自己を発見しなさい、というメッセージで締めくくられています。

つまり、「生きる価値」「人生の意味」を探求しても意味がない、むしろ、心の平穏を追及するのであれば、自分自身が一番理解できていない「自分自身を知る」ことに尽きる、というのです。

仏教の教えに共通するものがありますね。。。

内容の詳細に入る前に、書籍全般としての感想は、

・21のテーマはそれぞれ有機的に並べられているので、各章の順序に従って読むほうが説得力がある
・著者の母国であるイスラエル(とユダヤ教)に関しても他の国家や宗教と公平に批判的に扱っている
・柴田裕之氏の翻訳が素晴らしいこともあり、非常に読みやすく翻訳されている

という感じです(本文は約400ページ)。

内容は、『サピエンス全史』『ホモ・デウス』での主張やテーマが基礎となっており、その上に、著者の最新の知見が積み上げられているような構成です。

なので、これを読めば、前著の『サピエンス全史』『ホモ・デウス』のエッセンスも同時に吸収できるような仕組みになっています。

逆に言えば、『サピエンス全史』『ホモ・デウス』を読了した人にとっては、『21 Lessons』は新鮮味に欠け、やや物足りなさを感じるかもしれません。

とはいえ、それが『21 Lessons』の価値を下げるどころか、著者の洞察や知見が『21 Lessons』の1冊に凝縮されていることのほうが驚異的です。

私は、いつもは、新刊書を購入して読了したら、メルカリでさっさと高値売却するのが常なのですが、この『21 Lessons』は、売却せず手元に残しておこうと決めた数少ない書籍のひとつです。



21の章から、個人的に印象に残った3つの章「雇用」「コミュニティ」「意味」について自分なりに解釈を加えてみます。

(以下太字は本文の文章)

2. 雇用(第2章)

まず雇用の問題から。

『AIが持っている、人間とは無縁の能力のうち、重要なのは、接続性と更新可能性だ』

これは当たり前の事のようですが、AIが人間に取って代わるというのは、一人の人間の役割を一台のロボットが担うわけではなく、ネットワークに繋がった無数のAIから得た知見を一台のロボットが担うということなので、人間に勝ち目はないと思います。

コンピュータの特徴である統合ネットワークの強さと、たやすくアルゴリズムをオンラインで更新できる能力は、確かに生身の人間にはない能力ですね。

AIの接続性と更新可能性で、以前話題になったSETIプロジェクトを思い出しました。

SETIプロジェクト

SETISearch for Extra-Terrestrial Intelligence)プロジェクトとは、インターネット接続された全世界中のコンピュータを使って、地球外知的生命体の証拠を検出するため、観測データの分析をサポートするボランティアプロジェクトです。

1999年にスタートして以来、520万人以上が参加していますが、地球外知的生命体信号の証拠が見つかったという証拠は残念ながらありません。

やはり地球外知的生命体は存在しない(地球は唯一の生命体の惑星)のでしょうか。。。

2025年までの間に決定的な証拠となる信号が見つかると推測されているようですが、果たしてどうなるか。

次に自動運転の恩恵について。

『自動運転は、交通事故の死亡率を下げられるだろう。現在、交通事故で毎年125万人近くが亡くなっている。これは戦争と犯罪とテロで死亡する人の合計を上回る

自動運転の未来については、ドライバーが自動車を運転中にゲームを楽しんだり、ネットでメールを確認したりニュースを観たりすることができると宣伝されています。

先日のラスベガスで開催されたCESショーで披露された最新の自動運転技術についても、テレビ東京のワールドビジネスサテライト(1月13日放送)では以下のように報道されていました。

走行中の車内でオンラインゲームを可能に(WBSより)

株価情報、スポーツの試合結果などを確認できる(WBSより)

このようなサービスの利便性が高まるのは良い事だと思いますが、著者が予測する「AIが進化すると人間はやることがなくなり、暇を持て余す」の世界にますます近づくような気がしてなりません。。。

自動運転の世界になったとき、ドライバーは(電車で座っている乗客と同様)スマホを片手にチャットやネットに勤しむのでしょうか。。。

チェスのAIについて。

チェスの世界チャンピオンがIBMのスーパーコンピュータ「ディーププブルー」に敗れてから久しいですが、チェスの世界でもAIの進化が止まりません。

『2017年にコンピュータプログラムのアルファゼロ(Gogole傘下のディープマインド社が開発)が、コンピュータチェスのチャンピオン(つまり世界一強い)のストックフィッシュ8を負かした』

『アルファゼロはストックフィッシュ8と100回対戦して、28勝72引き分けだった』

『このアルファゼロは一からチェスを学んだのだが、どれだけ時間がかかったか?答えは、4時間だ。これは誤植ではない』

ひえ~~~~

AIはたったの4時間の学習で、知識ゼロからチェスの世界チャンピオンになるほど、進化できるのです!

しかも、アルファゼロは、人間の助けなしに、ゲームのルールだけ入力して自ら成長することができるのです。

『今や、チェスの独創性は、人間ではなく、コンピューターのトレードマークになってしまった』

チェスの試合中に、審判は独創的のレベルを監視していて、あまりに独創性が高いとプレイヤーがコンピュータを悪用した不正行為とみなされるそうです!

アルファゼロについてネット検索したところ、チェス以外にも、囲碁は一日かかったが、将棋は2時間もかからなかったとのこと。。。

ITMedia Newsより引用)

このようなAIの劇的な進化は、チェスだけでなく、音楽制作のようなかつては人間だけが創作できると考えらえていた芸術(アート)の世界でも現実になりました(詳細は『ホモ・デウス』下巻)。

AIの進化について。

AIの進化は、モノをつくる生産者側だけの話ではなく、モノを消費する顧客側にも浸透し始めています。

『コンピューターとアルゴリズムが生産者だけでなく、顧客の役割も果たし始めている

実際の消費者の声よりも、グーグルのアルゴリズム検索で上位にランキングされる商品が顧客に最も人気のあるというわけです。

では、AIに職を奪われてしまった人間はどうなるのか?

GIZMODOより引用)

著者は、職を失った人に対する普遍的な「最低所得保障」「最低サービス保障」に関しても、「普遍的」と「最低」とは何を意味するのかという興味深い指摘をしています。

『所得格差が拡大する現在において、人間の幸せは、客観的な境遇よりも、他の人々の境遇も含めた期待にかかっている

『イスラエルのユダヤ教超正統派の男性の多くは、一生働かず、宗教的儀式を執り行うことに人生を捧げる。政府がかなりの補助金と無料サービスを提供しているから飢えずに済む』

ユダヤ教超正統派の男性たちは、職に就いていないものの、どの調査でもイスラエル社会の他のどんな区分の人よりも高い水準の生活満足度を報告しているそうです。

これは大きなヒントですね。

職に就いていない貧しい人々でも、生活満足度が高いというのは注目すべきポイントです。

『普遍的な経済的セーフティネットを強力なコミュニティや有意義な営みと首尾良く結び付けられれば、アルゴリズムに仕事を奪われることは、じつは恩恵となるかもしれない』

しかし、疑問も残ります。

「コミュニティへの帰属意識」でさえも、著者が主張する、ただの生化学的なアルゴリズムだとしたら?

そもそも、聖職者でもない普通の人々の「コミュニティへの帰属意識」とは一体何を指しているのでしょうか?

仕事がなければ、職場もないので、同じ職場で働く同僚や仲間という帰属意識は今後ますます希薄なものになるでしょう。

そうなると、仕事とは関係のない、地域コミュニティや趣味のサークルといったものが、人々のコミュニティ活動の中心となるのでしょうか。。。

3. コミュニティ(第5章)

「コミュニティ」の章は9ページと、おそらく全編を通して最も短い内容です。

しかし、個人的にはフェイスブックの正しい使い方について再考する良い機会となりました。

フェイスブックのマイク・ザッカーバーグが2017年に発表した、「フェイスブックがグローバルなコミュニティの再建事業に着手する」という声明を中心に議論が展開されます。

フェイスブック グループ

『過去数十年間に、あやゆる種類の団体の所属者数が四分の一も減りました』

フェイスブックは、コミュニティの構築を楽にするツールを発表していくとのことですが、これは、2018年にサービスが開始されたフェイスブックグループのことを指しているのでしょうか?

『私たちは栄えるためには相変わらず、親密なコミュニティに根差している必要がある』

『今日でさえ、ほとんどの人は150人以上を本当に良く知ることはできずにいる。フェイスブックの友達がどれほど多くいようと関係ない』

フェイスブックの友達コミュニティと、個人的に参加しているフェイスブックグループ(多くは趣味のグループ)でのコミュニティとは、根本的に異なるものです。

フェイスブックの個人投稿や閲覧に時間を費やすあまり、コミュニティ活動を含むほかの貴重な時間が犠牲になっているとしたら、それは大きな損失ですね。

フェイスブックの10年ユーザーである我が身を冷静に振り返ってみると、夢中になって投稿目的の写真を撮ったり、他人の投稿を時間をかけて読むなんてことも以前はよくありました。

実は、本著『21 Lessons』を読んだのをきっかけに、フェイスブックに費やす時間が無駄に思えてしまい、最近は投稿も閲覧もほとんどなくなってしまいました(iPhoneのスクリーンタイムで調べたところ、フェイスブックに要した時間は過去7日間で15分でした)。

『オンラインのコミュニティはオフラインのコミュニティを育むのを助ける』

これは正しいのですが、一方で、

『オンラインはオフラインの犠牲の上に成り立っており、両者には根本的な違いがある。現実のコミュニティには、バーチャルなコミュニティには及びもつかない深さがある』

と指摘しています。

フェイスブックがオンラインよりオフラインの活動に充てる時間とエネルギーを増やすように奨励するツールを開発すれば、それはフェイスブックの現在のビジネスモデルには反することになってしまいます。

果たしてフェイスブックはそのような根本的なビジネスチェンジに成功できるのでしょうか?

今後のフェイスブックの動向に期待する一方で、人間には身体があることを正しく認識することが欠かせないと著者は警鐘を鳴らします。

4. 意味(第20章)

「意味」の章は、49ページと、こちらは全編を通して最も長い内容になっています。

副題の「人生は物語ではない」というのがこの章の最大のメッセージです。

『サピエンス全史』では、物語(フィクション)を信じる力が、団結力を生み、現在の人類が(他の類人猿よりも)繁栄する認知革命に繋がったという説でした。

「BS1スペシャル▽“衝撃の書”が語る人類の未来」より引用

しかし、この著書では、人生の意味に(宗教なり国家なり自分史なりの)ある特定の物語を信じて、人生は果てしない抒情詩であると信じることには、二つの大きな問題があると忠告しています。

『自分の個人的な物語を引き延ばしたところで、それは本当にもっと意味深いものにはならない』

『裏付けとなる証拠がない、何か実体として残るものがある保証がない』

これは名声や地位はもちろんのこと、子孫(遺伝子)や文化的な創作物など実体のあるものでさえ、本人の死後には「後に残る」ものであるか何の保証もありません。

歴史(捏造)や政治(プロパガンダ)、宗教(聖書)といった、人間が過去に築き上げてきたことのほとんどは、特定の物語(フェイク)の上に成立しているので、真実とは言えないにも関わらず、人々は物語に頼って生きているというのが著者の指摘です。

聖書の物語はフェイクであると、著者は池上彰とのインタビューではっきりと言っています。



「BS1スペシャル▽“衝撃の書”が語る人類の未来」より引用

これは聖書に限ったことではなく、人間の社会生活の多くの部分がフェイクであると言えるでしょう。

例えば、フェイスブックも同じです。個人に都合の良い投稿しか掲載されず、闇の部分は投稿されることはありません。

フェイスブック(facebook)の個人の投稿で作られる物語は、実はフェイクブック(fakebook)と呼ぶほうが正しいとさえ思えます。

いよいよ最終章に近づいて本題になりました。

人生の意味とは何か?

著者が再三指摘しているように、

「人間の情動や欲望はただの生化学的なアルゴリズムであり、人間の意志がとは無関係に、人生を決めるのはアルゴリズムで、人生はデータ処理に過ぎない」

のであれば、人間には自由意思がありません。

志望大学も、職業も、就職先も、結婚相手も、人生すべてが予め決まっており、そこに人間の自由な選択というのは幻想であるという考え方です。

もし、自分の性格や嗜好に合った理想的な選択を行いたいのであれば、自分自身を誰よりも客観的に知っているアルゴリズムに聞いて、その答えのままに選択するのが最良の選択となるのです。

以前のブログでも書きましたが、現在は科学者の間でも、「運命派」「自由意志派」そして「限定的な自由意志派」に意見が分かれているそうです(【モーガン】 「運命か? 自由意志か?」まとめ)。



『延々と時間をかけ、オンラインで粉飾を行って完璧な自己を構築し、自らの創作物にすっかり執着し、それが真の自分だと誤解するようになる人々を眺めると、興味をそそられると同時にぞっとする』

これは図星でした。

『本当に自分を理解したければ、自分のフェイスブックのアカウントや、自己についての内なる物語と自分を同一視すべきではない、そうする代わりに、身体と心の実際の流れに注意を払うべきだ』

「身体と心の実際の流れに注意を払うべき」とは、次の章(最終章)のテーマである「瞑想」のことを指しています。

フェイスブックに費やす時間があれば、「瞑想」に時間を費やすべきである、というのが著者の最終的な主張です。

ユヴァル・ノア・ハラリ(クーリエ・ジャポンより引用)

「意味」の100ページ近い章の最後には、こう締めくくられています。

『もしこの世界や人生の意味や自分自身のアイデンティティについての真実を知りたければ、まず苦しみに注意を向け、それが何かを調べるのにかぎる』

そして、最終章の「瞑想」に続きます。

著者のハラリ氏は、長年に渡り「ヴィパッサナー瞑想」という瞑想プログラムを続けているそうです。

ヴィパッサナー (Vipassana) とは、物事をありのままに見る、という意味です。インドの最も古い瞑想法のひとつで、2500 年以上前にゴーダマ・ブッダによって再発見され、普遍的な問題を解決する普遍的な治療法、 生きる技として、多くの人に伝えられました。
宗教とはかかわりをもたないこの技は、あらゆる心の汚濁を取り除き、解脱という究極の幸福を目指しています(「ハラリ氏講演派生記事」より)

しかし、瞑想が全てのゴールではないようです。

『瞑想が世界のあらゆる問題の魔法の解決策になるとは、私は断じて思っていない。』

『セラピーや芸術やスポーツのほうが効果が出る人もいるだろう。人間の心の謎と取り組むときには、瞑想は万能薬ではなく、科学的な道具箱に追加する貴重な道具と見なすべきだ』

人によっては、セラピーや芸術やスポーツのほうが、瞑想よりも効果がある。。。ムムムということは、私のトライアスロンのような持久系スポーツの趣味も、リアルな苦しみに自ら対峙することによって、人生の意味やアイデンティティの真実を模索しているのかもしれません。。。

映画「炎のランナー」より

5. まとめ

以上、『21 Lessons ~ 21世紀の人類のための21の思考』の21の章から、「雇用」「コミュニティ」「意味」の3章に絞って所感をまとめました。

「AIが人間に取って代わる将来、バイオテクノロジーの発達によって人間はアルゴリズムに完全に支配される将来、人間同志のコミュニティ、特にオフラインのコミュニティ活動が重要となるが、そもそも人間に自由意思がないのであれば、人生は意味のある物語などないという真実と対峙して、瞑想(もしくはセラピーや芸術やスポーツ)を通して幸福な人生を目指すべきである」

まとめるとこんな感じでしょうか。。。

いやはや、しかしこの『21 Lessons ~ 21世紀の人類のための21の思考』が問題提起しているテーマは、とてつもなく深淵で広範囲ですね。
【ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来】果たして人に自由意思はあるのか??

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