映画「ボヘミアン・ラプソディ」100人の意見とクイーンへの想い


映画「ボヘミアン・ラプソディ」予告版

大人気の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観てきました。

実は、私はこの映画を観るのに始めは乗り気ではありませんでしたが、フェイスブックの「ハードロック倶楽部」への投稿に、たくさんの方からコメントをいただき、それがきっかけとなって観てみよう!ということに気が変わったのです。

そして満を持して、IMAXシアター中央席を予約。12月8日(金)18:00の上映に妻と一緒に行ってきました。

1.映画を観た感想


映画はなかなか面白かったです。

特に、クライマックスのライブエイドのシーンは、映像が迫力満点で、ここのシーンだけでもこの映画は観る価値があると思います。

ストーリーも解りやすく、老若男女問わず楽しめるエンターテインメント性は、さすが上手く作ってあるなと思いました。

史実に基づいていないという点は、私は全く気になりませんでした(ドキュメンタリー映画ではないし、この映画は娯楽ですので)。

事前に懸念していた、これはフレディ個人だけがハイライトされた映画ではないか?という点は払拭されました。特に(制作にも関わっていたという)ブライアン・メイは終始美味しい役どころでギタープレイなんかもフィーチャーされていて嬉しかったです。

バンドとして衝突や対立を繰り返しながら質の高い作品を生み出してゆくという過程は丁寧に描かれており、名曲が誕生するプロセスや田舎に籠っての楽曲作りシーンなどはファンとして興味深かったです(事実かどうかは別として)。個人的にもクイーンはソロではなくバンドメンバの個性が有機的に融合したところに生命があると捉えているので、説得力のある展開でした。

そして、何よりも、この映画を観ながら、クイーンと同じ時代を共有することができた幸運、クイーンの音楽を実生活体験できた幸せを感じました。

一方、この映画を観て、感動で涙が止まらないようなことは全くありませんでした。

また、この映画は上手くできているものの、映画自体は傑作とは思いませんでした。また繰り返し観たいとも思いませんでした。

なぜか?

クイーンの音楽に大音響のサウンドに浸れる、と期待しましたが、ほとんど楽曲はこの映画のためにデジタル処理されたものだとすぐに気が付きました(つまり、フレディ・マーキュリーの声ではありません)。オリジナル曲にかなり似せていますが、それでもフレディの独特のヴォイスとは別物なのです。非常に悪く言えば、良くできたカラオケを聴いているような印象でした。

調べたところ、カナダ出身のシンガー、マーク・マーテルという人が歌っているのがミックスされているとのこと(まるで本物のフレディ!『ボヘミアン・ラプソディ』で歌声が使われたシンガーが話題)。私はフレディでない声にどうしても馴染めませんでした。

ライブエイドのウェンブリー・スタジアムの熱狂感も再現は見事でしたが、私はなぜか映画「ブルースブラザーズ」のクライマックスの大観衆とのシーンの一体感の凄さが頭によぎってしまい、(比較しても無意味なのですが)妙に醒めてしまいました。

クライマックスの大観衆シーンにどうして違和感があったかと言うと、観客がクイーンに熱狂しているように見えなかったからなのですが、あとで撮影現場のビデオを観たら、観客のほとんどは合成だったのですね。。。

ライブエイドの撮影シーン

道理でシーンに「血が通っていない」と感じたわけです。

そして、この映画の脚本は、(おそらく万人向けに意図して制作されているのでしょうが)人物描写が非常に浅く、観ていて興覚めしました。例えば、フレディの父親はステレオタイプな頑固オヤジとしか描かれておらず、ライブエイド直前にフレディと和解するシーンも、初めて息子を許して抱擁というお決まりのパターン。音楽レーベルの重役やゲイの個人マネージャの裏切りなども悪役キャラクターが単純で解り易すぎ、逆にフィアンセがなぜフレディをゲイだと疑うようになったのか、その心境の変化の経緯が描かれていません。

あと、余談ですが、フレディが乱痴気パーティをやっている最中にかかっていたリック・ジェームスの「スーパー・フリーク」(1981年のファンクナンバー、のちに大ヒットしたM.C.ハマーのYou Can Touch Thisの原曲)が意表を突いて嬉しかったです。エンドクレジットには、ダイアー・ストレイツの「悲しきサルタン」も見つけたのですが、どこのシーンでかかってたのかわかりませんでした。

2.フェイスブックに寄せられた100人のコメント


以下は、フェイスブックに寄せられた100人のハードロックファンのこの映画に対する意見の集約です。

冒頭書いたように、私はこの映画を観るのに乗り気ではありませんでした。そこで、何となく、1週間ほど前に、フェイスブックの「ハードロック倶楽部」というグループ(メンバー15,000人)に以下のような投稿をしました。

Facebookへの投稿

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映画「ボヘミアンラプソディー」について思う事。
クイーンは個人的には最も敬愛するバンドなのですが、なぜかこの映画を観に行く気にはなりません。友人がFBで「感動した!」「涙が止まらない!」と絶賛すればするほど行く気が失せました。
その理由は。。。映画がバンドのメンバーでフレディー・マーキュリーだけを格別扱いしているからです。
確かにフレディー・マーキュリーはクイーンの顔であったし、その強烈な個性はバンドを超えてソロでも活躍していたのですが、私の好きなのは「バンド」としてのクイーンだからと気付きました。
誰かがロックとポップスの違いは何か?と言っていましたが、私は、ロック=バンド、ポップス=個人だと思います。その意味でもクイーンはロック=バンドだと思うのです。
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すると。。。100人以上の方から「いいね」や「すごいね」と共に、多くのコメントが次々と書き込まれました。。。!!

ほとんどが映画を観た方で、私の投稿に手厳しい内容のものが多く、賛同意見はほとんどありませんでした。

コメントからは、映画に対する多種多様な思いがビシビシと伝わってきました。

偏重報道の著しいマスメディアと違って、ここには映画に関する、またクイーンやフレディに関する客観的な英知が集結しています。そういう意味で、同じロックファンとして貴重な財産だと、敢えて公開することにしました(個人が特定される情報はすべて削除しています)。

以下すべての(生々しい)コメントを転記します。

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「観に行きましたが、私の印象ではむしろブライアンメイの方がバンドマスターでありフレディに対しても良き兄貴分であるように描かれているように感じました。主人公扱いだったのは確かですが必ずしもクイーン=フレディの映画ではなかったように思います」

「私はクイーンが好きで、映画は2回見ましたが、皆さんが言うように「感動した」「泣いた」などということはなかったです。ただただ嬉しかった。それだけでした。わたしもあの「ライブエイド」の場所にいられたらいいのにと思ったことぐらいでしょうか」

「正確に言うと、あの映画はブライアンメイ目線の、フレディを中心としたQueenの物語りであって…史実とは結構違っています…。
バンドという意味で言えばジョン・ディーコンの影が薄すぎる…ジョンは、あのバンドの楽曲アレンジの要でもあり、事務所移籍後はジョンがバンドの経理を担当していたので色々な意味で重要人物なのですが…。
あの映画を見た人が、Queenに興味を持ったら、是非、大量に出ているドキュメンタリーや書籍にも興味をもってほしいなぁと…」

「フレディマーキュリーに焦点を当てた映画だと思って観てました」

「いろんな見方がある事に驚きと発見が。そうなのか…フレディを忘れられない私はやっぱり冷静に観ることが出来てなかったと反省(わかってはいたのだけど…)。
もちろん、Queenが!好きなのにね。
リアルタイムでQueenを体験出来なかった人達には、とても良い映画なのかもしれない。
私は私でもっと消化しなければ…。
ドッキリした、初めてのコメントでした。感謝です!」

「百聞は一見にしかず。
フレディ中心と感じる人もいれば、ブライアンの回顧録という人もいると思いますが、実際どの線がリアルなんでしょうね。
私はフレディが亡くなって、追悼コンサートでインスピレーション受けたので、何とも言えませんが。。
クイーンに傾倒していた方は事実と違うって感じるかもしれないし、そこまで知らない〜多少知ってる人はこれを見てクイーンカッコいいって思ってくれると思うし、思い出をそのままにしたい人と新たに知りたい人などそれぞれかと思います。
ただし、どちらの立場にしろ真実は知りたいもんですよね。
答えになってなくてすみません」

「コメント失礼致します。
映画🎬みました…2回目も行こうと決めてます。フレディにメンバーに感情移入してしまい、あのLive aidのくだりは、何気に盛り上がるLiveを楽しむだけでなく、初めてフレディの「自分には時間が無い」そんな決意やQUEENバンドメンバーへの思い、真実を知らない観客への思いを知り、あのLiveの凄さは知ってても裏にはあんな葛藤などがあったのかと初めて知り…ただ「いいLiveだった」で終わってた自分が悲しかったし、残念だった!
さりげなく私的な事は何も感じさせずあんな凄いステージを何事もなくやり遂げるQUEENって、素晴らしいなぁ〜と、色々とメンバー間やマネージャーとの揉め事アルアルあった中でも
それだけフレディーの死はQUEENにとって大きな大きな痛手であり、悲しい出来事であったと言うことでないでしょうか?
支離滅裂なコメントで申し訳ありません」

「私も、フレディの映画と、思ってたので、
ジョンとロジャーが、モヒトツ似てなかったんかな〜っと思いましたね!」

「私は、Queen のデビューアルバムからのファンで、初来日コンサートにも行きました。ボヘミアンラプソディー以降は、ややアイドル感を感じ、同性としてのファン意識から、少し離れていちましたが、その後もアルバムは買っていました。
そんな私が、映画を観ての感想は、どなたかが言われたように「感動した」とか「涙が止まらなかった」というのには、ちょっと違和感があります。ロックバンドのドキュメンタリー風映画として、よく出来てるなあ、という感想です。バンド内のドラマや個人の葛藤は、現存する活動歴の長いバンドなら、どのバンドにも似たような、またそのバンド特有のドラマがあると思います。
フレディがゲイだったから、というわけではないですが、例えば、ロブ ハルフォードを中心にして、ジューダスプリーストの映画を作ったら、それも素晴らしいな、と妄想したりもします。その際のタイトルは、ずばり、「ブリティッシュスティール」‼️なんてね」

「QUEENが最も敬愛するバンドとのことであれば、確かに思うことは沢山且つ複雑なのは理解致します。
自分は、まずいちエンターテイメントとしてとても楽しめました。史実云々はあるかもしれませんが、QUEENに初めて接する方をも魅了する、優秀なエンターテイメントだと感じました。
好きであればこそ、映画や表現に対しては色々な想いが交錯するとは思いますが、観た人間からすると、まずはご覧になってから、改めてご自身でご判断されれば良いのではないかと思いますが、如何でしょうか」

「映画製作者、のバックグラウンドを持つ、旧友&一クィーンファンとして …
基本的に、この類のものを“伝記”映画だと思って観ると、物足りないモノ、が殆どで … その理由は、ファンからすると『描き切れてない』、と物足りなさを感じさせられたり、視聴者に『お涙頂戴』、を無理強いする様な展開のモノが多いので …
そう云った“伝記”モノが多い中では、この作品は、映画としての“伝記”、としては『よく出来ている』、と言える気がしますね。
3回観て、その後日米双方のAmazonに旧いBluRayをオーダー、この映画も予約注文しました。 爆
確かに、AIDSを発症した中でのLIVE AIDに出演した時期のフレディの話し、なので、フレディが中心です。笑🤣
が、観る度に、Queenが如何に素晴らしい楽曲を数多く残した偉大なバンドであったか🤭、を再認識させてくれる良作で …
Queenが好きであればあったで、十分楽しめる“映画”には仕上がっていると思いますよ。
Queenの曲では、唯一🎶ドドパ、ドドパ… 🎶だけを知ってる、ウチの12歳も普通に『面白かった』、と言ってましたけど …
タカが映画、ですが … 喰わず嫌い、をされるほどに酷い作品では無いし、週末のデート・ムービーくらいの気持ちで劇場に行けば 十分楽しめる2時間余りかと。
特に、何度観ても 顔だけならフレディより若い頃のミック・ジャガーにしか見えない主演男優の“ナリキリ”ぶり、は年明けに発表される 今年のアカデミー賞主演男優賞候補にノミネート、受賞さえあり得るかな …
○○さんのQueenに対する、また音楽に対するお考えは、とてもリスペクト、ですが … 映画は映画、として 気楽に愉しまれても良いかもしれませんね」

「行った方がいいです。それは大好きなクィーンの映画だから!」

「とりあえず観てからもの言ったらどうです?見てもないのに、バンドだロックだポップスだ言う権利ないよ」

「私も↑の方と同じ意見です、
ご覧になってからの主張でない分、
説得力がないですね・・・。
私は感動しましたが、泣くことはなかったです。
フレディのセクシャリティに焦点を当てた構成でしたが、
同じ尺なら、もっと曲作りのエピソードを
描いてほしかったです」

「へぇ~…色々な考え方の人がいるんですね…(´・ω・`)
フレディだけしか出ないクィーンのライブならともかく…
映画と音楽は違うんだから映画として観ればいいんじゃないですかね?」

「ロック、ポップスの定義って特にこの手の映画では必要無くありませんか?
○○さんの意見に少し足す感じですが、カッコいい音楽を作った人達の映画として観れば良いかと思います」

「すごくわかります……」

「映画を一度見てから数年前にNHKのBSで放送された「フレディマーキュリーストーリー」(YouTubeで見れるかと)を見て2度目を見てください涙腺崩壊です
フレディ主体とかブライアン目線とかナンセンス
ブライアンだってロジャーだって納得して映画に協力してるし‼️
昔から聴いてる爺さんが映画を見て今さらグダクタ言うのは醜いね
自分もそうだけど~ボヘミアンラプソディーを聴いて最初は変な曲って思ったし~受け入れるまで時間はかかる❗」

「似てる似てない、時系列がどうのはQueenをよく知らない私には関係ない事でした。
ストーリー的にはありがちな映画だと思いましたし。
でも感動しました😭
何故感動したか…?
それはあのLIVE AIDでの盛り上がりは本物だったって事❣️
そして彼等の曲を大音量で聴けた事❣️
そしてフレディはもういないって事…😭
感動して2回見ちゃいました〜😭😭」

「クイーンの思いはいろいろあるかと思いますが、自分の持論は置いといて 映画として楽しんで観れば良いのではないでしょうか」

「僕もフェイバリットなバンドです。ただ、フレディ中心かって思うほどではないかなと?クイーンファンなら細かいとこが気になりますが、最後のライブエイドに持っていくまでの展開なんで決してフレディ中心って感じでもないと僕は感じました。あとで、テレビで見るくらいなら映画館で見た方が楽しめると思います。ディーコンは引退しているから、扱いが雑な印象は否めませんでしたが😅」

「まあだいたいこの手の投稿するおじさまは返信しないよね笑 偏屈者だ笑」

「はじめまして。リアル世代で、クイーンのコピーバンドを26年やっているものです。
史実と違うとか、様々な感想や意見があるのは当然だし、私は肩を震わせて泣きました。
何人かコメされてますが、先ずはご覧になってから考えたらどうですか?違う意見、感想を持ったとしても誰も文句は言えません。観る前に理屈つけるのはやめた方がいいと思います」

「ってか、映画観て批判的な意見ゆー人はいてるけど、観る前に批判的な事ゆー人、初めて見た(;゚д゚)」

「ロジャーもメイもジョンもいい味出してますよ。最後ライブエイドにつながるシーンの一体感。まあ見てみてください」

「この映画は、
作品としてみれば
素晴らしい出来だと思いました。
作品を観ずして作品を語るのは
おかしな話だと思います。
しかし、観たくなければ
無理して観なくても良いと思います」

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Facebookの「ハードロック倶楽部」のメンバからこれだけたくさんのコメントが書き込まれるとは。。。そして、ひとつひとつのコメントをじっくりと読んで、これは、やはり映画を観るしかない、という気持ちがフツフツと沸いてきました!

そして、以下のようなコメントを投稿しました。

Facebookへの自分の投稿へのコメント

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皆様、スレ主でございます。たくさんのコメントいただき心から感謝です。すべてのコメントをじっくりと拝読させていただきました。さすがこのグループのメンバの方々ならではの濃い意見ばかりで圧倒されてしまいました(^^;;
私も映画に対して少なからず先入観があったようで、やはり、「百聞は一見に如かず」に尽きると今更ながら感じています。
また、映画と史実の関係、娯楽としての映画についても改めて考えさせられました。音楽と映画を同列にしても無意味というのもなるほどです。映画を観ていない方からのコメントがほとんどなかったのは少々驚きでしたが。。
このような質の高い知見があっという間に集結するフェースブックというメディアの力にも改めて驚愕です。匿名SNSや偏重報道の多いマスメディアとは価値が違いますね。
改めて、皆様からのコメント一つ一つに深謝します。そして、グダグダ言わずにまずは映画を観に行くことにしました! (^^)/
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すると。。。今度はその私のコメントに皆さんから「いいね」「超いいね」が驚くほどたくさんつきました。

そして追加コメントも。。。

「この投稿の初見で正直、えーと思いましたが、このコメントで○○さんの素直な感じが伝わり大変嬉しく思いました」

「先入観に囚われて観ないままにしておくのは勿体無いことです。また次回で良いや、と思ってたらバンドは解散…後で観たかった~なんて言っても後の祭り…同じことだと思います」

「別に周りに流されず、行きなくなければ、行かなければよい事ですね」

「あまりにヒットすると観る気失せるあるあるですね」

「 IMAXで 前の方で 観て体感しました!
あの 迫力! 40年以上遡って感動できました!
大画面 大音量
今しか体験できないので 楽しみましょう!」

「「ボヘミアンラプソディ」を観てから投稿して下さいね❗
漫画家山田氏が映画の評論していますが、正にこの通りだったので貼らせていただきます👋
https://youtu.be/OoA5rFJf2y8」

「わかります。僕は見に行きました。手放しで褒めてる いちげんさんにも悪いけど疑問を持ちました。悪い出来なんてことはないんで、お考えが変わったら是非どうぞ。 なんか未だに違和感がありますが。 そっくりさんショーであるならば、ブライアンメイは最高です。ホントに」

「フレディが存命であれば、○○さんの望むような内容の映画になったのかもしれませんが、フレディは「もういない」ので、そこはそうなっても仕方ないのかと思います😣💦
私は色々な感想や評価に振り回されたくないので、その手の話をシャットアウトして映画を観に行きました✨
○○さんの考えも多種多様の中の意見のひとつなので、それはそれで良いと思います😳
あの4人のケミストリーこそがクイーンだ‼️と思う点では、私も○○さんと同意見ですが私もさすがに映画を観ずに、映画のジャッジをするような真似はできません😣💦」

「○○さんの後のコメントに気付かず、私見を一方的に述べて大変失礼いたしました🙇💦💦
○○さんの真摯なコメントに私自身も感銘を受けましたので、先ほどの私の無礼なコメントは削除せずに残しておきます💦
やはり相手様の顔の見えないSNSにおいて、状況をきちんと精査した上で自分自身の言葉にも気をつけなければいけない事を実感致しました😥
良い勉強をさせて頂く機会を与えて下さって感謝しております✨
そして映画の方も楽しんでいらっしゃって下さい😊
私の投稿の際にも気軽にコメント下さいね👍️」

「感動できるといいですね
私は予想せず、フレディがこんなに孤独だったことがショックで涙、涙、で、フレディの見方が変わりました
更に追い討ちをかけるように悲しい曲が流れて、涙が止まりませんでした
クイーン友達は何度も見に行き、その度涙してるそうです😭」

「よかった。見に行かれますか。
しかしとてもいい問題提起の投稿でしたね!
報道ステーションでさっきこの映画のことやってました。見に行ったらいいよ!泣けるよ!圧力がすごくて安っぽくなるからやめて〜とか思いました。報ステが悪いんじゃなく、この映画を取り巻く世間の雰囲気がこんな感じで、天邪鬼なわたしは早々に見に行ってなければ「誰が行くかよ!」となってたな〜。見といてよかった。スイッチが入る前に見といて。
失礼しました」

「昨夜 レイトショーで本映画を観てきました。 4人の容姿が似た俳優を 良く集めたな と思いました。始めから映画に引き付けられてしまい、途中眠ることもなく 最後まで興奮して観ました。 史実とは違うとはいえ、QUEENをあらためて好きになりました。訳詞も良かった」

「フレディー・マーキュリーの才能と個性ゆえの身勝手さに左右されないメンバーの態度に感心しました。
フレディー・マーキュリー個人の物語のようですが、他メンバーの生き方はバンドを維持していく上での大切なものを感じました」

「大好きでコアなファンならではの見解ですね…でも、観ないなんて勿体ないくらい良い作品でしたよ♪ 初日に鑑賞し、観終わって出口まで歩いてる時、目の前を歩く同年代の方が、一緒に連れてきた若者に「あの曲は19〇〇年発表なんだよな~・・・もっとちゃんと時系列を調べて…」だのなんだの語っている間、恐らく詳細を知らず、何曲か "聴けば判る" 程度のリテラシーで観たであろうその若者の表情は、明らかに辟易してました(笑) その若者が素直に感動したのであれば、あれは興ざめ…(^^; 気になる点はあるでしょうけど、音楽映画ですし、粗探しをして観るよりも、感じて、音を楽しみながら観たいもの、と思いました」

「don't thing
feel‼️」

「ストーリーは無視して音だけ堪能すればいいと思います。こんな迫力ある音響でクイーンを聴けることは滅多に無いでしょうから」

「queenはロックだとは思いませんが、魅力的なバンドだと思います」

。。。つくづくSNSの威力は凄まじいものがあるなと感心してしまいました。。。

そして、私の投稿にコメントを書き込んでくださった皆様、改めて感謝します。これぞ英知の結集です。いろいろグタグタ書きましたが、映画を観に行って良かったと思っています😊

3.クイーンの音楽と作品


私がクイーンの音楽を聴き始めたのは、中学生のときでした。「WEA-WAY Vol.1」というワーナー・パイオニアが発行していたミュージシャンカタログ(非売品)にクイーンのディスコグラフィが載っていて、それを参考に貸しレコード店でレコードを借りて聴き始めたのがきっかけでした。

WEA-WAY Vol.1

クイーンの解説

以下カタログから一部引用します。

「世界に先がけて、日本で人気を得、今や本国イギリスやアメリカでもトップ・クラスの仲間入りをしているグループと言えばクイーンをおいて他にないだろう。70年代の混迷したイギリスのロック・シーンが生んだ最高のグループ、それがクイーンであると断言して良いだろう」

まさに当時はクイーンの黄金期でした。

このカタログは1979年発行で、私は当時中学3年生でした。1979年といえば、クイーンが3度目の来日を果たした年です。中学3年生ではクイーンのライブを観に行くというチャンスは望むべくもありませんでした。

このディスコグラフィーには、デビューアルバムの「戦慄の王女」から「ジャズ」までが紹介されています。それ以降のアルバム「ザ・ゲーム」(1980年リリース)以降はリアルタイムでクイーンを経験したことになります。

恐らく、私が初めに聴いたアルバムは、「ザ・ゲーム」ではないかと思います。FMラジオでは、「愛という名の欲望」が盛んにオンエアされていました(私はこのシングルヒット曲はあまり好きにはなれませんでしたが)。

そして、NHK-FMラジオで、クイーン特集をやったのをエアチェックしたカセットテープを毎日のようにウォークマンで聴いていました。

「グレイテスト・ヒッツ」がリリースされたのが1981年ですが、FMで流されたクイーン特集はほとんどがこの「グレイテスト・ヒッツ」に含まれていた曲だと思います。


その後、「ジャズ」「世界に捧ぐ」などの名盤を聴いて、その独特なロックのカッコよさとその多彩な音楽性にすっかり魅了されました。

実は、私は中学時代、幼少からのピアノを習い続けており、ムソルグスキーの「展覧会の絵」からエマーソン・レイク・アンド・パーマーなど英国プログレッシブ・ロックの世界にどっぷりと浸かっていた時代でした。

クイーンはプログレッシブ・ロックでもある、という説を何度か聞いたことがありますが、私がクイーンを特に好きになった背景には、確かに、クイーンの楽曲には、プレグレ的な要素(ジャンルを超えた異なる音楽スタイルを融合させる試みや、演奏時間の長い楽曲など)が含まれているのも事実だと思います。

映画のシーンでも、バンドのメンバーが音楽レーベルの重役に対して、「僕らの音楽は常に進歩しているんだ。前と同じスタイルのヒット曲は作らない」と主張していましたが、クイーンのアルバムの姿勢は正にそれを貫いています。ジャズあり、ハードロックあり、ポピュラーあり、演歌?あり、常に実験的ですが、それは正にプログレッシブ・ロックが突き詰めていた道に共通するものだと思いました。

ジョン・ディーコンは、イエスに影響を受けたと語っているので、そこらへんもクイーンにプログレ的要素が感じれらる要因なのかもしれません。

【究極のプログレッシブ・ロックアルバム名盤ベスト10】
映画では、1985年の「ライブエイド」後のクイーンの活動についてはほとんど触れていませんが、私が最も好きなクイーンのアルバムは、ライブエイド後にリリースされた「カインド・オブ・マジック」です。

以前投稿した【究極の洋楽ロックアルバム名盤ベスト10】(プログレ除く)でもクイーンの「カインド・オブ・マジック」を選びました。

【究極の洋楽ロックアルバム名盤ベスト10】(プログレ除く) 「カインド・オブ・マジック」は、映画「ハイランダー 悪魔の戦士」(1986年)のサントラ版的な位置付けのアルバムで、クイーンは当時ハードロックバンドとの交流を深めていた影響で、「Gimme The Prize」に象徴されるように、クイーン史上恐らく最もハードロック的な出来栄えとなっています。


その映画「ハイランダー 悪魔の戦士」は、今ではあまり知られていない過去の作品となってしまいましたが、冒険/アクション映画としてかなりの傑作だと私は思います。


話のあらすじは、16世紀のスコットランドでハイランダーとして闘った騎士が、首をはねられない限り不死身となり、現代のニューヨークで最終対決を果たすというもの。なかなか練られたSFファンタジーでもあります。主演はクリストファー・ランバート、名優ショーン・コネリーも出演しています。

下の「Gimme The Prize」PVは、映画のシーンと重ねてあり、メチャクチャにカッコイイので是非ご覧ください!


映画でも描かれていましたが、フレディ・マーキュリーがソロ・アルバムを出すと聞いたときは正直「アホか!何をトチ狂ったか!」と思いました。クイーンは4人が揃ってのケミストリーが全てだと感じていたので、フレディのソロなんてこれっぽっちも興味がありませんでした。今でもフレディのソロアルバムは聴いていないし興味もありません。

フレディのソロへの転向は、ヴァンヘイレンを辞めたデイブ・リー・ロスやピンクフロイドを辞めたロジャー・ウォーターズと並んで世紀の大失敗だと思います。

フレディ・マーキュリーが1991年11月にエイズで死んだという訃報を聞いたときのショックは今でも鮮烈に覚えています。車で一人夜間走行中に、ラジオのニュースでたまたま耳にしたのです。なぜかその時の車外の風景などもハッキリと覚えています。

フレディが死んで、クイーンとしてのアルバムリリースが途絶え、クイーンを好んで聴くことはあまりなくなってしまいました。

女王様物語という「クイーン」の日本語直訳カラオケソングがあります。1996年リリースということなので、もう20年以上前の曲ですが、これが出たときは狂喜しました。以来ずっと私のカラオケの持ち歌です。カラオケに行くとこれしか歌いません(というか歌えません)。


「これが現実か。。それとも夢か。頭ん中土砂崩れ、現実なら逃げられねぇ~」

私のカラオケがあまりに巧かったのか?当時の職場を離れるときにチームからQueen At WembleyのDVDをプレゼントしてもらいました。


このQueen At Wembleyのライブ(1986年)は、ライブエイドの翌年に、同じウェンブリー・スタジアムで行われたものを収録したもので、ライブはクイーン史上最大規模のものだったそうです(現在販売のものとはパッケージも内容も異なります)。

そして、2000年代に入ってから高音質オーディオディスクのDVD-Audioが登場して、「オペラ座の夜」の5.1ch 96kHz/24bit盤がリリースされました。


まさかクイーンの代表作が、ハイレゾ&マルチチャンネルで聴くことができるとは思いませんでした。あの6分を超える名曲「ボヘミアン・ラプソディー」を自宅でサラウンド体験できてしまいます!

この名盤も、入手困難が続いており、最近ではアマゾンで10,000円以上の高値取引になっています。我が家の家宝です。

クイーンはフレディ死後、元バッド・カンパニーのポール・ロジャースをボーカルに向かえてまさかの再結成を果たしました。

私は2005年にクイーン+ポール・ロジャースの来日公演ライブを観る幸運に恵まれました。横浜アリーナのVIP席(確か前から5列目くらい)でブライアン・メイの汗しぶきがかかるかという距離でクイーン(フレディはいませんが)を体験したのですが、あの時の興奮とブライアン・メイの心の底からプレイを楽しんでいる笑顔は今でも忘れることができません。

クイーン+ポール・ロジャース来日公演ライブ

クイーン+ポール・ロジャースは、2008年12月にNHKのBS「ワールド・プレミアム・ライブ」でもウクライナ公演ライブが5.1chで放送されました(このライブはその後DVD化もされました)。

クイーン+ポール・ロジャース ウクライナ公演ライブ

クイーン+ポール・ロジャースは明らかに、フレディのいたクイーンとは別バンドでしたが、ライブ公演に行って、クイーン疑似体験という別次元の楽しみがありました。

また、2012年8月にWOWOWで放送された「クイーン ライブ・イン・モントリオール」のWOWOW放送も録画しました(こちらもDVD化されています)。

クイーン ライブ・イン・モントリオール 1981

全盛期のフレディがスーパーマンのTシャツを着てシャウトする姿が堪能できます。歌っているときのフレディの身のこなし方は独特で、アフリカのザンジバル生まれ、インド育ちという彼の出生の特徴が出ているのではと思います。

最後に、クイーンの好きなシングルベスト10を選びました。「カインド・オブ・マジック」に収録の超ハードなGimme The Prizeが個人的なベストオブベストです。フレディがGimme The Prize!とシャウトするところは鳥肌が立つほど迫力があります。

Queen - Gimme the Prize

ちなみに曲の途中でクルガン(映画の悪役)の "It's better to burn out than to fade away."(錆びついていくなら今燃え尽きたほうがいい)というセリフが入るのですが、これはカート・コバーンの遺書にも書いてあったもので、元々はニール・ヤングの歌詞だそうです。

We Are The ChampionやWe Will Rock Youがベストに入っていないのは、それらの曲は自分にとってあまりにスタンダード過ぎるからという(良く意味がわからない)理由からです。

1. Gimme The Prize
2. The Show Must Go On
3. Hammer To Fall
4. Don't Stop Me Now
5. It's Late
6. Was It Worth It
7. Innuendo
8. One Vision
9. Princess Of The Universe
10. Bicycle Race

こうして振り返ると、クイーンというバンドは、私の人生のさまざまな出来事と当時のヒット曲が連想してずっと付き合ってきた稀有なロックバンドのように思えます。

マタイによる福音書の最終節に「まことにこの人は神の子であった」というくだりがありますが、クイーンのボーカリストであるフレディ・マーキュリーは、「まことにこの人はロックミュージックの申し子であった」のだと思います。

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