真夏の道志みちを山中湖まで自転車で行ってきました

東京は梅雨明けから連日で最高気温35℃の猛暑日が続いています。毎日暑過ぎ。。。

そんななか、家族が週末に山中湖に遊びに行くというので、私は一日遅れてロードバイクで行って現地で合流することにしました。

ルートはもちろん道志みちで。


道志みち。。。神奈川県相模原市から山梨県富士吉田市に至る一般国道413号線の通称です。

道志みちのコース

その道志みち沿いに多くの観光スポットやキャンプ場が集まって道志村となっています。

道志村

私は前に一度だけ道志みちを走ったことがあります。5月に完走したブルベBRM530東京600安曇野のコースに組み込まれていました(そのときの完走記はこちらです)。

ブルベBRM530東京600安曇野のコース

そのブルベ600kmのときは、山中湖から東京に向かって下り方向を走ったのですが、そこまでの行程で疲労はピークに達していた上に、時間制限(40時間)に間に合うかどうかという状況で朦朧とした意識で走っていたので、上り返しに苦しめられたという記憶だけで、道志みちのことは何一つ知らずに終わってしまいました。

今回は時間に余裕もあるので、途中いろいろ寄り道をしようと計画して出発しました。

バイクはいつものサーベロのエアロロードS2にホイールはカンパのZonda。空気圧は7.5に調整。Zondaでのロングライドは初めてです。

ちなみにちょうど前日届いたAudax JapanのPBP記念ウェアを着ようかとも思ったのですが、私ごとき貧脚でAudax Japanのイメージが崩れてしまうと申し訳ないので、結局いつもの汎用ウェアで行くことに (´д`)

PBP記念ウェア

日曜日の朝5時に早起きして、5時半に自宅(世田谷区)を出発。。。都内はまだ涼しいです。しかし今日も最高気温35度の予報、暑くなる前に早く市街を脱出しなければ。。。

二子橋で多摩川を渡り神奈川県へ、その後溝の口駅前で右折して新百合ヶ丘/柿生方面へ。尻手黒川道路を経由して小田急線鶴川駅前を通ります(前回ブルベと同じコースです)。

実は前回のブルベのときにゴールまであと5kmというところで大きな交差点の排水溝にハマってF6Rのディープリムをダメにしてしまったのですが、結局その現場は見つけることができませんでした。

途中で鶴見川にかかる図師大橋を渡るのですが、川崎の近くでは大きな河川の鶴見川がここまで来ると実に小さな小川となっていて驚きます。

鶴見川

だんだん気温が上がってきて暑くなってきました。。。

やがて馬駈(まがけ)の交差点を道なりに右に曲がってほどなく町田街道に入ります。このあたりの風景には見覚えが。。。ブルベの(辛い)記憶が蘇ってきました。(´д`)

相模原の米軍基地を超えて、橋本変電所の横を超えて、橋本駅に到着。ここからいよいよ国道413号線が始まります。

国道413号

津久井湖の手前でなぜか510号を直進してしまい、長いトンネルを抜けて気が付けば相模川を超えて圏央道の高架が大迫力の方面に出るという大コースミスしてしまいました。。。

慌てて戻ります。。。

しばらく進むといきなり右手に津久井湖が現れました。

津久井湖

うーんブルベのときは津久井湖の存在さえ気が付きませんでしたが。。。

ちなみに津久井湖は、相模川と道志川の源流になっているのですね。地図を見て初めて気付きました。

津久井湖を過ぎて三ヶ木の交差点を左折して一時412号線に入りますが、その先の青山で右折して再び413号線に戻ります。

この青山交差点が道志みちの出発点のようですね。

なだらかな上り坂をしばらく進むと、まずサークルKサンクスのコンビニが右手にあります。

サークルKサンクス

さらに1.5kmほど進むと今度は左手にセブン−イレブン相模原津久井青野原店があります。

この橋を超えるとセブンイレブンが

セブン−イレブン相模原津久井青野原店

再びブルベの話ですが、このセブン−イレブンを見落として、サークルKサンクスまで走ってしまうという痛恨のミスコースをしてしまったのでした。

ブルベの苦い思い出とともに走る道志みちもまた味わい深いものが。。。(´д`)

そのセブン−イレブン相模原津久井青野原店で休憩。時刻は8時20分。出発してから3時間が経過しています。自宅からの走行距離は54kmです。すでにかなり暑く全身汗だく。。。

サンドウィッチとドリンク、そしてお約束ガリガリ君のスイカ味を補給。ガリガリ君うま~!

ガリガリ君スイカ

店の軒下にはツバメが巣を作って雛鳥のお世話をしていました。

ツバメの巣

このセブン−イレブンはいつも混んでいるのですが、それはこの先にコンビニがずっと山中湖まではないせいです。今日も団体グループや自転車ツーリング組(湘南ベルマーレのサイクルクラブが来てました)などで混雑していました。

午前8時35分にセブン−イレブンを出発。

上りと下りの繰り返しが続きながら、全体としては上り基調が続きます。

やがて下り基調のカーブで見覚えのある場所に。。。ブルべのときに自転車を降りて押して歩いた場所です。東京へ向かう帰路はここが一番上り坂がキツかった記憶があります。

☆印の場所です

走行距離58km(山中湖まであと38km)のあたりで、「国道413号(神奈川県内)標高451m」という標識があります。獲得標高的にはここでだいたい半分といったところでしょうか。。。

途中で道志川渓谷の橋を渡ります。ここはなかなかいいスポットでした。

道志川渓谷

このあたりから道志川沿いのキャンプ場の案内標識が増えてきます。サイレントリバーキャンプ場、緑の休暇村青根キャンプ場、などなど。。。道志川沿いにはずいぶんたくさんのキャンプ場があるんですね。

そして交通量も増えてきます。ツーリングのオートバイ、洒落た高級車、業務のトラック、などなど。。。しかし道幅も広く走りにくいことは全然ありません。ロードバイク乗りもちらほらと見かけました。道志みちは自転車で走るには本当に快適です。

気温はグングン上がって30度を軽く超えていますが、道志みちは日陰が多く、この猛暑でも予想以上に快適にツーリングできました。

やがて、左手に果物や野菜の直売所(物産品久保つり橋直売所)があり、ここで自転車を降りてちょっと寄り道。直売所のすぐ裏手を進むと、有名な久保の吊り橋がありました。時刻は午前9時42分、走行距離は68kmです。

久保の吊り橋

道志川にかかる長さ100mほどの吊り橋です。眼下の道志川がなかなかの景観でオススメスポットです。左右に複数のワイヤーが張っているので怖くはありません。自転車に乗って橋を渡ってみましたが全然大丈夫でした。

すぐ下には道志川が

吊り橋を後にして再び道志みちに。直売所から少し先に、「道志村 久保キャンプ場」の看板があります。

道志村久保キャンプ場

横道を入っていくと未舗装のかなり急な下り坂になります。自転車で降りるのはちょっと危険なくらいで、私は途中であきらめて自転車を降りました。

坂を下ったところにキャンプ場がありました。私の姿を見てキャンプ場のおねえさんが建物から出て来て「いらっしゃい!バイクはここに置いていいですよ!」と声をかけてくれました。

私は最初ここが吊り橋だと勘違いして来てしまったのでした。吊り橋の場所を訊くと丁寧に教えてくれました。でもせっかく来たからゆっくり休んでいっては?と氷のたくさん入った冷たい麦茶をごちそうに。。。これは嬉しかったです。

キンキンに冷えた麦茶はサイコー!!

親切なおねえさんに感謝して、ちょっと下の川辺まで降りて散策することに。

道志川の自然が素晴らしい。。。

道志川

こんなところでキャンプしたらさぞがし楽しいだろうな、いつか家族を連れて来てみたいと思いました。



キャンプ場のおねえさん(愛称はざきネエ)は自転車も乗られるそうで、しばらく話をしたあと、麦茶の御礼をしてその場を後にしました。

5分ほど行くと、今度は「道志川温泉 紅椿の湯」の看板があります。

道志川温泉 紅椿の湯

当初ここでランチの予定でしたが、到着したのは午前9時55分、まだオープンもしていません。フロントの人に聞くと、ランチは10時30分からということで、迷いましたが、30分ほど館内で待たせてもらうことに。

紅椿の湯の正面玄関

私のiPhone(au )は圏外でしたが、館内は無料WiFiが利用できたのでとても便利でした。

食堂

そしてランチに選んだのがこちらの紅椿定食。ボリュームたっぷりで680円とリーズナブル。

紅椿定食

以下はホームページからの説明です。

「サクサクで大きなかき揚げには、特産品である新鮮なクレソンを使用しております。道志川の清流で育ったクレソンは、くせがなく美味です。これまでのクレソンの世界を変えるこの一品、ぜひご賞味ください。」

名物クレソンのかき揚も良かったですが、暖かいうどんとそのつゆが絶品!美味しくいただきました。

そのほかにも釜飯、丼物、ざるそば、ほうとうなどメニューは豊富です。なかでも「鴨汁クレソンうどん」は、R-413フェスティバル D-1グランプリ優勝したメニューだそうです。座席数も多いのでオススメの食堂です。

外に出て紅椿の湯の正面玄関で大きなトカゲを発見!写真を撮っている間もすばしこく逃げ回って、やがて岩の陰に隠れてしまいました。

トカゲ発見

午前11時過ぎに紅椿の湯を出発。さあここからが道志みちの上りが本番です!

道志みちは至る所にドリンクの自動販売機があるので補給に困ることはありません。

途中、いきなり交通渋滞が始まりました。何かと思ったら、「道の駅どうし」の駐車場に入る車が渋滞を引き起こしていました。ここまで走行距離は84km。山中湖畔まであと9kmほどです。

「道の駅どうし」の渋滞

ランチも済んだし混雑していそうなのでここはスルー。

「道の駅どうし」から山伏トンネル入り口(標高1,100m)まで約5km、次第に勾配がきつくなってきます。。。(平均勾配は約7%だそうです)。

道志むら長又近辺

最近練習しているダンシングを織り交ぜて進んでいきます。

ここでダンシングについて。。。

5月の600km山岳ブルベのときには全くできなかったダンシング。その後強脚の友人に教えてもらったり、トレーニングで試したりして、少しづつですが慣れてきたような気がします。

当初は30漕ぎも続けてやるとあっという間に両足太ももの筋肉が痛くて攣りそうになるほど余計な力が入ってしまっていたのが、最近では100漕ぎやってもまだ余裕が残せるくらいになりました。

上り坂ダンシングで自分なりに掴んだコツは。。。

・お尻をグッと持ち上げる(と同時に大臀筋を意識的に使って漕ぐ)
・自転車を結構左右に意識的に振る(そうすることで左右の脚の無駄な上下運動を抑える)
・思い切り前のめり態勢で、ほぼ全体重を腕にかける(ただし腕はやや曲げた状態を維持)

という感じでしょうか。果たしてセオリー的に正しいことをやっているかわからないのですが、これでずいぶんラクになったのは確かです。

全体重を腕にかけるようにした当初は、ハンドルのグリップ部との摩擦で手のひらに血豆ができてしまいました。その後指なしグローブをはめることで手のひらへの負担は軽減できました。

自転車を左右に意識的に振るという動作は、スイムのクロールで左右にローリングして効率的に水を掻くという動作に共通するものがある気がします。トライアスロンをやっていると、種目を越えて似たような動作をしていることに気づくことがあります。

またダンシングは上りのときだけでなく、発進するときの素早い加速にも使えることもわかってきました。

今後の課題は、ダンシングの正しい使い方、つまりどのような状況でダンシングを使うのか、ということです。今はなんとなく織り交ぜて使っていますが、座ったまま漕ぐ(シッティング)ほうが良いのにわざわざダンシングしても非効率だし、その逆もまた然りです。ロードバイクは奥が深いですね。。。

ダンシングについてはバイクの本やネットにもまとまった解説がなかなか見当たらないのですが、NHKのチャリダーでもお馴染みの竹谷賢二さん監修の以下の本はとても参考になりました。



ダンシングについて詳しい説明があります。以下本書から抜粋です。

「長時間シッティングで走り続けていると、太ももの裏からお尻にかけての筋肉を酷使することになり、その筋肉が疲れてしまいます。走行中、適度にダンシングを入れてフォームを変化させることで、使う筋肉をリラックスさせることができます。使い続けた筋肉を休ませるためにダンシングを入れることも重要。これはとくに、長距離を走行する時に有効なテクニックと言えるでしょう。」

まさにその通りだと思います。アマチュアのダンシングは、「脚を休ませるため」に行うのが本来の目的で、プロのスプリント選手がゴール前で「爆発的な推進力を生むため」に使うものとは目的が異なります。


道志みちから少し話が逸れてしまいました。

大型観光バスが何台か追い抜いていきます。バスの乗客からみたらこのクソ暑いなか自転車で坂道を上っている姿はさぞ奇異に映っているんだろうな。。。などと想像してしまいます。

そのうち勾配が10%を越えてキツくなってきて、もはや時速10kmさえ維持困難に。時速10kmを下回ることだけは避けようと強く誓ってやってきたものの、敢え無く挫折で我ながら情けない限り。。。

Garminは勾配18%を表示(たぶん誤差あり)

ここまでずっとアウターで来たのですが、仕方なくインナーに切り替えます。

幸いなことに、最近Zondaのスプロケットを12-27Tに替えたのが効を奏したのか、ローギアが足りずに困る事はありませんでした。

しかしこの急勾配でダンシングを試すも、キコキコスピードでただ単に脚力を浪費しているような感覚で断念。。。

しかし山岳ブルベ600kmのときの杖突峠や若彦トンネルのキツさに比べたら大した事はないと、無理矢理鼓舞しながら進んで行きます。

山伏トンネルまであと少し

やがて、突然拍子抜けするようにあっさりと山伏峠のトンネルに到着、思ったよりずいぶんラクに上れた気が。脚腰もまだ痛くないし、息もそれほど切れていません。^_^

時刻はちょうど12時。走行距離は89kmです。

山伏峠のトンネル

少しは日頃のトレーニングの効果が出ているのでしょうか。。。いくら泳いでも走っても一向に成長しない身としては、嬉しい限りです。

トンネルの中は涼しくていい気持ちです。。。そしてトンネルを抜けてからは山中湖の平野までの4kmは一気に下りとなります。

トンネルを抜けると。。。

山中湖畔に到着したのは12時12分。スタートから94kmです。

山中湖畔

こうして無事東京の自宅から山中湖畔まで道志みちを踏破できました。時間は休憩含めて6時間40分。走行距離は94kmでした。

最後の山伏峠までの5kmを除けば、勾配もきつくなく、猛暑でも木陰が多いので意外なほど快適に走ることができました。山伏峠の前でしっかり休みを取っておけば、峠直前の平均勾配7%の上り坂も道幅も広く、ロードバイク初心者でも心配ないと思います。

以下Garminの記録です。

Garminの記録

速度のグラフを見ると、山伏峠が近づくにつれてみるみるペースが落ち、直前でついに10km/hまで落ち込んでいるのがよくわかります (´д`) ラップタイムではなんとか10km/h以上を維持しました。

獲得標高は1,545m。

気温上昇値は、出発時に26℃だったのがその後グングン上昇、山伏峠前のピークでは40℃を記録しています(まあ実際とは誤差があると思いますが)。

以下はRunKeeperの記録です。こちらは途中までAutoStopをオフにしていたのでGarminの記録と整合性はありません。

RunKeeperの記録

消費カロリーは2,679kcalと出ました。

山中湖では無事家族と合流、屋外プールで子供たちと遊びつつ、1.5km泳いで、そのあとはテニスして避暑地での休日を満喫しました。夕食は名物ほうとうを食べてしっかりカロリー補給 ^_^

夕食の豚キムチほうとう

自転車を車に積んで東名高速で帰りました。山中湖を出たのが夜10時、さすがに渋滞ナシで帰れました。

今回は念願叶っていろいろなところに立ち寄れた道志みちですが、次回は家族でキャンプ場に泊まって川遊びや散策路などをゆっくり訪ねたいですね。

(2018/11/03追記)
reliveというアプリを使って走行記録からルートを動画再現しました。

relive

(おわり)







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