大学院の授業の後期が始まりました。
修士課程では、専攻の宇宙物理学で特殊/一般相対性理論と量子力学の基礎を学び、修士論文は「超大質量ブラックホールの形成起源と成長過程について」が研究テーマです。
以下に、大学院の履修状況と、宇宙物理学に関する学習内容をまとめました。
0. 宇宙物理学を学ぶ
2026年の3月に定年退職後、4月から大学院(科学研究科修士課程)に入学し、少年時代からの夢であり憧れだった宇宙物理学を学び始めました。
[2025年の総括] 大学院合格、沖縄 (旅行/トライアスロン)、イタリア家族旅行、富士山登頂など
相対性理論や量子力学の基礎を習得し、超巨大質量ブラックホールの形成起源と成長過程をシミュレーション解析する計画です。
以下は2026年前期の結果です。
[大学院で宇宙物理学を学ぶ - 2026年前期] 特殊/一般相対性理論、量子力学、超大質量ブラックホールほか
前期は結局、修士論文の準備もできずに以下の2科目の取得に留まりました。
- 宇宙、地球、そして人類(自然環境科学プログラム)
- アカデミック・スキルズ
2026年後期は、以下の5科目を選択しました。
- 現代物理の展望(自然環境科学プログラム)
- 数理科学(自然環境科学プログラム)
- 環境と社会思想(社会経営科学プログラム)
- 社会心理学特論(人間発達科学プログラム)
- 音楽・情報・脳(情報学プログラム)
専攻分野外の科目も選択して、幅広く学業の世界を楽しみたいと考えています。
1. 現代物理の展望
前期に科目登録をした講義ですが、途中で脱落したため、再履修となります。
全15回のテーマは以下のとおりです。
第01回 現代物理学の源流
現代物理学の現状を概観する。
第02回 古典物理学の形成
現代物理学の出発点になった古典物理学の体系とその限界について述べる。
第03回 相対性理論
現代物理学の柱の1つとなった相対性理論の体系について述べる。
第04回 量子力学の形成と基本原理
量子力学の形成とその基本原理について述べる。
第05回 統計物理学の形成
統計物理学の形成について述べる。
第06回 場の量子論
場の量子論の基本原理について述べる。
第07回 凝縮系物理学の形成
凝縮系物理学の形成について述べる。
第08回 核物理学の展開
核物理学の展開について述べる。
第09回 素粒子の標準模型
素粒子の標準模型について述べる。
第10回 宇宙論
現代の宇宙論について述べる。
第11回 物質科学の発展(1)
物質科学の発展について述べる。
第12回 物質科学の発展(2)
物質科学の発展と展望について述べる。
第13回 生命システムの物理
生命システムの物理について述べる。
第14回 統一理論
素粒子論の統一理論について述べる。
第15回 物理学の新たな発展を目指して
これからの現代物理の発展の方向を展望する。
2. 数理科学
数理科学の科目紹介は以下のYouTubeをご覧ください。
全15回のテーマは以下のとおりです。
第01回 離散方程式・実数の性質
基本的な離散的関数方程式や数理モデルの紹介をし、
本講義の全体の流れや問題意識を解説する。反復合成によって描かれるフラクタル図形などを紹介する。本章の後半では、実変数関数を取り扱うために必要な実数の基本性質を学ぶ。
第02回 差分法
離散方程式の学習のための第一歩として、差分法の演算について学ぶ。微分法との比較を心がけ、類似点や相違点を整理する。差分法における、差分演算子表現とシフト表現を体験する。線形関数方程式論で重要な関数の一次独立性について学ぶ。
第03回 級数・ポアンカレの方程式
第1章で学んだ数列の無限和(級数)を考える。離散的な独立変数をもつ関数方程式として知られる数列の漸化式は、微分方程式やq-差分方程式における形式級数解の係数問題で登場し、ポアンカレの方程式に含まれる。ポアンカレの方程式の解法や解の性質について学ぶ。
第04回 和分法
差分法の逆演算として和分法を学ぶ。微分積分学に現れる性質との類似点と相違点の把握につとめる。特に、和分法で重要な役割を果たすガンマ関数、プサイ関数の性質を理解する。また、1階線形微分方程式と比較しながら1階線形差分方程式の解法を説明する。
第05回 離散変数の数理モデル
離散変数関数(数列)を解に持つ差分方程式で記述される数理モデルを取り扱う。平衡値や安定性などを学習し、解の大域的性質を特徴づける方法を学ぶ。たとえば、種の単一モデルなどはその典型的なものである。モデルでは種を取り巻く環境変数などを調節することで、安定した状況を作り出せることを学ぶ。また、人口の増加・減少を記述するモデルや、景気循環のモデルも紹介する。
第06回 連続変数の差分方程式
微分方程式と差分方程式の関係を考察する。それぞれの方程式の性質を損なわないように、他方の方程式を導き出すことを問題意識におく。ゲージ変換を用いて、リッカチ方程式から差分リッカチ方程式を導き出す方法を紹介する。また、連続極限法を用いて、差分パンルヴェ方程式からパンルヴェ方程式を導く操作を学習する。
第07回 複素関数論からの準備
離散方程式の解の性質、関数の反復合成による軌道の振る舞いを調べるために、複素関数論からの準備を行う。複素平面上での関数の微分積分、ベキ級数やローラン展開による関数の表現や、孤立特異点の分類や解析接続を学習する。
第08回 関数の近似と増大度
超越関数の表現にベキ級数展開があり、ある点の近くで、多項式で超越整関数が近似できる。微分方程式では、ベキ級数を利用することは、解の構成の有力な手段のひとつである。差分方程式の取り扱いに有効な展開として、2項級数を学ぶ。古典的なヴィーマン-バリロン理論を再構築し差分方程式に適用できるように試みる。複素平面での関数のとりうる値を記述したネバンリンナ理論を学習し、差分作用素に対応した形への理論構築も学習する。
第09回 線形方程式とニュートンの折れ線
この章では、前半で、整関数の増大度と2項級数による線型差分方程式の解法を学習する。後半では、微分、差分、q-差分の3種類の多項式係数複素線形方程式を概説する。これらの方程式は、係数の多項式から定まるニュートンの折れ線の傾きによって解の増大度が運命づけられている。図形的な性質と整関数解の増大度について、3種類の線形方程式を比較しながら分析する。
第10回 代数的常微分方程式と超・超越性
有理関数、指数関数、三角関数などの初等関数は代数的微分方程式を満たす。一方、ガンマ関数は1階の差分方程式を満たすが、いかなる代数的微分方程式も満たさない。このような性質を超・超越性といって、新しい超越関数を見いだすときのひとつの指標になる。ここでは、ガンマ関数を通して、超・超越性を解説する。
第11回 非線型差分方程式
リッカチ方程式は、非線形微分方程式のなかで最も基本的なものの一つである。特に、線形2階同次微分方程式との関わりは重要である。この章では、微分方程式論と比較しながら、差分リッカチ方程式と線形2階同次差分方程式の関係を学ぶ。また、代数的常微分方程式のなかで解の存在と次数の関係を与えるマルムクィストの定理に対応する非線形差分方程式論のなかでの議論を学習する。
第12回 距離と収束
12〜14章は、複素平面あるいは複素球面上のフラクタル図形の構成と、それらの性質について考える。この章では、まずこれから必要になる学部で学ぶ基礎事項を簡単に、距離空間の視点から復習する。そして、いくつかの距離空間の例をみる。
第13回 複素平面上の反復関数系
この章では、まず、反復関数系の定義を与える。そして、複素平面上の縮小一次写像から生成される反復関数系を考える。それらのアトラクターであるフラクタル図形について考察する。
第14回 正規族と反復合成
この章では、まずは正規族の定義と基本的性質をみる。次に、その概念を次数2以上の有理関数の反復合成からなる族に適用する。そして、与えられた有理関数の反復合成からなる族が正規族となる点の集合と、ならない点からなる集合により、リーマン球面を2つに分ける。
第15回 複素力学系
有理関数の複素力学系とはリーマン球面上で有理関数の反復合成について研究する数学の一分野である。前章では正規族の概念を用いてリーマン球面を基本的となる2つの集合,ファトウ集合とジュリア集合に分けた。この章では,まずはファトウ成分の分類について考える。続いて,いくつかの具体的なジュリア集合の例をみる。最後に、マンデルブロー集合を扱う。
3. 環境と社会思想
環境と社会思想の科目紹介は以下のYouTubeをご覧ください。
全15回のテーマは以下のとおりです。
第01回 生態学的危機の歴史性を考える
人新世の概念とこの概念をめぐるこれまでの論争点を概観し、社会思想の歴史を再考するにあたっての本講義の視点を示す。
第02回 科学革命Ⅰ:〈機械〉と〈神〉
リン・ホワイトの『機械と神』、マーチャントの『自然の死』などを手掛かりに、16~17世紀に形成された近代科学とキリスト教の関係、および科学革命期に登場した「機械論哲学」について検討する。
第03回 科学革命Ⅱ:ベーコンの自然支配のヴィジョンとその実現
ベーコンの技術による自然支配の思想を検討するとともに、時代を大きく下りながら「科学」と「技術」の体系的融合というベーコン的ヴィジョンがいかにして実現されていったのかを確認する。
第04回 ジョン・ロックにおける自然・労働・所有
ベーコン流の自然支配の思想がもつ政治経済的意味、および西洋による植民地支配との関係について、ジョン・ロックの所有権思想を中心に検討する。また環境思想におけるロック再解釈の動向も併せて紹介する。
第05回 産業の時代とマルサス『人口論』
人口の繁殖力を制約する自然の生産力の限界という観点から啓蒙思想・ユートピア思想を批判したマルサス『人口論』がもつ両義的な意味を、同時代のコンテクストおよび現代への影響を視野に入れて検討する。
第06回 19世紀の石炭問題:ジェヴォンズとラスキン
19世紀をつうじて生じた「有機経済」から「化石燃料経済」への転換は、自然の物質的制約からの人間経済の解放を可能にしたように見えたが、すでに同時代にその限界や弊害も論じられていた。これをジェヴォンズとラスキンのテクストをつうじて検討する。
第07回 市場と社会の衝突:ポランニー、ノイラート、カップ
カール・ポランニーの市場社会の批判的分析を手掛かりに、20世紀前半、両大戦間期の体制選択(資本主義か、社会主義か)をめぐる論争のなかで、市場経済の社会的・環境的な非合理性がどのように認識され論じられていったかについて考察する。
第08回 大加速期の経済・環境思想:ガルブレイスとカーソン
人新世のステージII
の大加速期を支えた大量のエネルギー消費と成長志向がアメリカ主導で行われたことを確認し、これを構造的に批判したジョン・ケネス・ガルブレイス、自然科学の長期的視野から批判したレイチェル・カーソンの思想を考察する。
第09回 エコノミーとエコロジー
自然破壊や環境汚染の深刻化を背景に、1970年代以降、人間の経済を生態環境との物質代謝という観点から分析する異端の経済思想が登場した。ジョージェスク=レーゲンと玉野井芳郎の思想を中心にその意義を考察する。
第10回 コンヴィヴィアルな生:イリイチのポスト開発の思想
大加速期のアメリカや産業社会のあり方、また1970年代のエネルギー危機というとらえ方にも根本的な批判を展開したイヴァン・イリイチの考え方、主要概念を考察し、ポスト開発の思想や生のあり方を探る。
第11回 持続可能性と必要の理論
1986年に「環境と開発に関する世界委員会」によって提唱された「持続可能な発展」の中核には人間の「必要(ニーズ)」の概念が位置づけられている。その重要性を思想史および哲学的な視点から検討する。
第12回 リスク論と環境正義
チェルノブイリ原発事故と同年に刊行されたウルリヒ・ベックの『危険社会』と、環境倫理学者シュレーダー=フレチェットの著作を軸に、科学技術が生み出すリスクの分配の問題について環境正義の観点から検討する。
第13回 原発問題における環境正義
高木仁三郎の指摘にしたがって原発の問題点をおさらいし、シュレーダー=フレチェットの『環境正義』のなかの、原子力を扱った部分を検討する。
第14回 ジオエンジニアリングを考える:技術的解決の陥穽
人新世時代の新たな気候変動対策として注目を集めつつある「ジオエンジニアリング」がはらむ問題について科学技術論や気候正義の観点から検討し、その政治的・社会的意味について批判的に考察する。
第15回 成長パラダイムをめぐる歴史と現在
現代環境思想の重要な争点となっている「成長パラダイム」の歴史をたどりながら、経済成長と社会発展を同一視する見方が抱えている諸問題を考察し、そのオルタナティブとして提起されている「脱成長」の思想を検討する。
4. 社会心理学特論
社会心理学特論の科目紹介は以下のYouTubeをご覧ください。
全15回のテーマは以下のとおりです。
第01回 社会心理学とは何か
はじめに、社会心理学がどのような学問であるかを概観する。学問の名称に冠された「社会」ということばが意味するものを手がかりにして、現代の社会心理学が扱う研究の範囲と歴史的歩みを探索する。
第02回 社会的影響
他者の存在が及ぼす影響は社会的影響と呼ばれ、特に初期の社会心理学において、数多くの研究が行われてきた。社会的促進、同調、傍観者効果を例に、人は「社会」からどのような影響を受け、またそれはなぜなのかを考える。
第03回 社会的認知
社会的影響は、人が「社会」をどのように理解するかに依存している。これを検討するのが社会的認知研究である。その基礎となる情報処理アプローチと、社会的認知研究によって明らかにされた人間の情報処理の特徴を概観する。
第04回 対人認知
他者が存在する環境が「社会」なのだとすれば、社会的認知研究において、最も重要な認知の対象は他者である。人の認知と物の認知の違いを考察したあと、印象形成に関する新旧の代表的理論を解説し、対人認知の特徴と機能を考える。
第05回 既有知識とステレオタイプ
他者の印象は、対人認知をする側の要因によって左右される。なかでも既有知識は、認知対象である他者への期待となり、対人認知を方向づける働きをする。ステレオタイプも既有知識の一つであり、対人認知に利用される知識には、共通の構造的特徴がある。
第06回 態度と行動
態度を知れば、その人の行動を予測できると考えられたことから、態度は、社会心理学において古くから重要な概念と考えられてきた。態度変容に関する新旧の理論を概観しながら、態度における認知の役割と、態度と行動との一貫性について考える。
第07回 原因帰属
社会的事象の原因を推論し、帰属する過程には、さまざまなエラーやバイアスがあるが、そこから人間の社会的推論の特徴が見えてくる。特に他者の行動に関する原因帰属のエラーは、社会心理学の根幹を成すものと位置づけられている。
第08回 自己
人は、自己というフィルターを通して「社会」を見ていることから、社会心理学において、自己は重要なトピックである。自己概念と自己評価という2つの側面に着目して、自己がどのように構成され、どのような動機を持っているかを概観する。
第09回 感情と認知
感情は、長らくの間、認知と対立するものとして捉えられてきたが、最近は両者の相互作用に焦点を当てた研究が増えている。その研究成果を通じて、感情は無益や有害なものではなく、適応的価値を持つものだという考えについて考察する。
第10回 行動経済学と社会心理学
社会心理学と関連が深い学問分野として、行動経済学を取り上げる。経済学に心理学の知見や方法論を取り入れた新しい学問で、特に社会心理学とは重複する部分が大きい。主だった研究成果の紹介を通じて、両学問の関係性を考える。
第11回 脳神経科学と社会心理学
社会心理学と関連が深い学問分野として、脳神経科学を取り上げる。脳の測定技術の進歩により、最近は、社会心理学が扱うような高次の心の働きも脳神経科学の研究対象となっている。このような社会神経科学の研究成果が社会心理学にもたらすものを考察する。
第12回 進化心理学と社会心理学
社会心理学と関連が深い学問分野として、進化心理学を取り上げる。進化心理学では、人間の心も進化的適応の産物と捉え、特に社会環境への適応が重視される。進化心理学の視点が導入されることで、社会心理学の知見が統合的に理解されることが期待されている。
第13回 文化心理学と社会心理学
社会心理学と関連が深い学問分野として、文化心理学を取り上げる。社会心理学の研究は心の普遍性を前提としてきたが、文化心理学の発展により、その前提に疑問が投げかけられている。文化心理学の研究成果を通じて、文化と心の相互作用について考える。
第14回 人間の社会性
最近、社会心理学やその周辺分野で、人間の社会性の再発見とでも呼ぶことができる状況が起きている。所属欲求が基本的欲求である可能性と、社会的孤立が心身に及ぼす影響に着目し、人間の社会性について改めて検討する。
第15回 社会心理学の来し方行く末
本科目で取り上げた内容を振り返りながら、社会心理学の来し方と行く末について考える。まず、社会心理学の動向を概観し、社会心理学が提供する「知」とは何かを考察したうえで、社会心理学を取り巻く現況を確認し、今後の展開をうらなう。
5. 音楽・情報・脳
音楽・情報・脳の科目紹介は以下のYouTubeをご覧ください。
全15回のテーマは以下のとおりです。
第01回 音楽と情報学、音楽と脳科学
情報学や脳科学の著しい進展によって、音楽の信号構造を高い精度で分析して可視化したり、音楽が人間の脳に及ぼす影響を定量的に計測することが可能になりつつある。これらの客観性の高い研究手法は、音楽研究の新しい方法論として注目されている。情報領域から音楽にアプローチするこの講義の全体像を紹介する。
第02回 聴く脳・見る脳の仕組み
脳神経系の構造と機能の基本と、ヒトの脳機能を傷つけることなく観察するさまざまな手法について学ぶ。音楽を含む感性情報を受容するときに必要な「音を聴く」「ものを見る」ための脳機能に着目し、聴覚と視覚の情報処理を対比しつつ、それぞれの神経系の仕組みについて学ぶ。
第03回 感動する脳の仕組み
音楽、映像、パフォーマンス、芸術作品といった感覚感性情報によって導かれる「美と快と感動」の基盤となる脳の情動神経系の構造と機能、および情動神経系が生み出す情動・感情・感性が生命活動にとってどのような意義を持っているかについて学ぶ。
第04回 音楽を感じる脳は変化を感じる脳
生物学的な視点から音楽情報を捉え直すとともに、音楽に必須である音の変化を捉える脳内メカニズムについて学ぶ。音楽と人間の脳機能との関係という観点から注目すべき事例として、絶対音感を支える脳の仕組みについて学ぶ。これらを通して、音楽を感じるために必要な脳の情報処理のメカニズムについて、基本的な知識を身につける。
第05回 音の情報構造を可視化する手法
音のマクロな情報構造を可視化する古来の手法である楽譜について、その符号化の特徴について情報学の観点から整理する。また、定常的な周波数構造を描き出す高速フーリエ解析、ミクロな時間領域での変化を描き出す最大エントロピースペクトルアレイ法等、音(音楽)の情報構造を可視化する手法について学ぶ。
第06回 感性脳を活性化する超知覚情報~ハイパーソニック・エフェクト
人間に聴こえる周波数の上限は20キロヘルツを超えない。ところがこの知覚限界をこえる超知覚情報が可聴音と共存すると脳深部を活性化し、心身にポジティブな効果をもたらす。音楽・情報・脳を結ぶ本格的な研究アプローチが稔った典型的な事例といえるこの現象=ハイパーソニック・エフェクトの発見の経緯を辿りながら、脳を活性化する超知覚情報について学ぶ。
第07回 日本伝統音楽の超知覚構造
日本伝統音楽では、音楽を構成する音そのものが独自の進化と成熟を遂げてきた。いくつかの日本の伝統楽器を対象に、その演奏音の情報構造を分析する。その超知覚領域における構造に着目し、西欧の楽器との比較を通じて、日本の伝統楽器の表現戦略とその現代的意義について考察する。
第08回 共同体を支える音楽
「音楽の形式は、それを生み出した社会の構造を映し出す」と言われる。緊密な絆で結ばれた優れた伝統的共同体では、音楽が共同体を成立させる土台となっている場合が多い。共同体を支える音楽の多様な姿を紹介し、共同体と音楽との間の一体性を築く仕組みの一端に、情報そして脳という切り口からふれる。
第09回 人類の遺伝子に約束された快感の情報
共同体の絆となってきた優れた音楽やそれと一体化している表現行動には、初めて触れる人をも感動させるものが存在する。感性情報を受容する脳の仕組みに注目しながら、文化伝搬の形跡が認められない共同体の間に共通して見いだされる、学習を必要としない快感のシグナルと推定される表現情報について学ぶ。
第10回 音楽による共同体の自己組織化
高等動物の行動は、脳の報酬系および懲罰系の神経回路の働きによって制御されている。とりわけ、感性情報が働きかけ快感を発生させる脳の報酬系は、もっとも強く動物の行動を誘発誘導する。こうした神経回路の働きを活かし、共同体構成員の自律的行動を促してその自己組織化を実現させる叡智を、バリ島共同体の音楽を主題にして学ぶ。
第11回 トランスの脳科学~感性情報は人類をどこまで飛翔させるか
共同体の絆となる音楽の自己組織化力の射程は、脳の行動制御回路の中の報酬系をどこまで活性化し、いかに強力な快感と陶酔を共同体構成員に体感させるかにかかる。バリ島の共同体を事例に、祝祭の極致で発生するトランス(意識変容)とそれを誘起する音楽そして音の力を共同体の自己組織化に活かす叡智について学ぶ。
第12回 コンピューターと音楽
コンピューターとネットワークの発展によって、作曲・演奏・収録・配信など、音楽をめぐる技術環境は大きく変貌しつつある。コンピューターによる音楽制作システム、音楽情報を記述するMIDI言語、それによって作られたコンピューター音楽や音に関わるメディア規格、ハイレゾリューションオーディオについて、これまでの講義を踏まえて概観する。
第13回 人類本来のライフスタイルと音楽・環境音
人類本来のライフスタイルを今日まで伝えているとされる狩猟採集民の合唱と、調性を破壊した十二音技法による現代音楽とを対比することを通じて、人類の誕生から現在に至る時間尺度の中で人類と音楽との関わりを考察する。そうした音楽の背景を成す環境音の分析結果も踏まえ、音楽と環境音における“本来”と“適応”を論じる。
第14回 情報医学・情報医療の枠組みと可能性
音楽や映像を含む感覚感性情報によって導かれる脳神経系の反応を医療に応用する〈情報医学・情報医療〉について解説する。物質面から健康にアプローチする従来の物質医学と、脳の情報処理の側面から健康にアプローチする情報医学との違いや特徴、課題について論じる。
第15回 情報学・脳科学がひらく音楽の新しい可能性
今後の情報学や脳科学の発展が音楽にもたらす可能性を論じ、講義をまとめる。
6. 修士論文の準備
研究の背景と目的
大目的
超巨大質量ブラックホール(SMBH: Supermassive Black
Hole)の形成起源と成長過程は未解明であり、天文学の大きな未解決問題の一つとして個人的に興味を持っています。
初期宇宙にすでに数億太陽質量規模のブラックホールが存在していたことが観測されており、その短期間での急速成長を説明する理解が求められているため、その解明を修論のレベルで追及したいと考えています。
中目的(修論で目指すこと)
エディントン降着による成長モデルやブラックホール合体モデルといった、数式が比較的シンプルなモデルを特定し、限定した条件下で定量的な結果(例えば「この条件では時間tまでに質量mへ到達不可能」など)を出すことを目的とします。
小目的(今年度目指すこと)
今年度は、コンピュータ・シミュレーションを実施する上で必須となる「理論基盤+数値計算基盤+研究演習」に集中します。
具体的には、数値解析、偏微分方程式の数値解法および統計解析の基礎を理解し、流体シミュレーションのプログラミング環境(Python/Fortran/C++など)を確立し、使うコードを決定(Gadget系、Arepo系、独自コードなど)し、可能な範囲で簡単なコードを動かすことを目指します。
また、国内外の関連文献を読んで、既存の研究状況を把握します(目標20本以上)。
3. 研究内容・方法手法
本研究では、その解明に向けた基礎的アプローチとして、ブラックホール周囲における光の伝搬を自宅のコンピュータ・シミュレーションで再現し、理論モデル間の特徴を比較・整理した上で、急速成長の要因を解明することを目的とします。
4. 研究の進め方
研究方法としては、一般相対性理論に基づく光線追跡(ray-tracing)アルゴリズムを実装し、ブラックホール重力場における光の軌跡を数値的に計算します。
特に、降着円盤や周囲ガスから放射された光がどのように曲げられ、観測者にどのような像を結ぶかを再現します。まずは既存の単純化されたモデル(球対称降着、単純な円盤構造など)を対象に計算し、各形成シナリオに特徴的な放射像や影の違いを整理することを目指します。
5. 期待される成果
研究の目標は、観測との直接比較ではなく、複数の形成シナリオをシミュレーションし、その基礎的な違いを定量的に示すことに置きます。
具体的には、①原始ガス雲からの直接崩壊、②第一世代星残骸からの成長、③中間質量ブラックホール合体といったシナリオごとに、想定される降着構造をモデル化し、光伝搬シミュレーションを行い、放射像の傾向を整理します。
コンピュータ・シミュレーションは、自宅のPCのスペックで果たしてどこまで現実的なのか、不明なことばかりで心配です。。。
7. 今後の進め方
前期に引き続き、AIのアドバイスも参考にして、一般相対論 →
ブラックホールの順番を逆にして、今後は以下のように進めていこうかと考えています。
STEP1(最優先)数学だけ
微積(偏微分)
常微分方程式
線形代数(固有値・固有ベクトル)
ベクトル解析
複素数
目標:式変形に抵抗がない
期間:2か月集中
STEP2 古典力学+電磁気
目標:ラグランジアンが読める
期間:2か月
STEP3 量子力学(学部)
ヒルベルト空間
演算子
シュレーディンガー方程式
STEP4 一般相対論
テンソル
計量
測地線
シュワルツシルト解
STEP5 ray tracing実装(ここで修論テーマに戻る)
今期も、毎日が新しい事実の発見という刺激をバネに乗り越えたいと思います!
[宇宙のランドスケープ] 現代物理学をわかりやすく解説した超力作 -
宇宙定数と人間原理の関係を解き明かす「多世界宇宙の探検」永久インフレーション理論による無からの宇宙創成[隠れた余剰次元とブレーン宇宙モデルの謎を解く]『ワープする宇宙』(
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【宇宙は本当にひとつなのか】村山博士の著書と科学番組「コズミックフロント」の新宇宙論 奇妙な天体ブラックホール~コズミックフロントより [ディスカバリーチャンネル サイエンス番組 総まとめ記事] 『時空を超えて』『解明・宇宙の仕組み』『宇宙の解体新書』




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