NFL (National Football League) のプレーオフシーズンが佳境を迎えています。
本日(日本時間29日朝)カンファレンス・チャンピオンシップゲーム2試合が終了して、あとはいよいよ2月11日(日本時間2月12日朝)のスーパーボウルのみとなりました。
先日投稿したブログ記事で、DAZNの有料配信サービス "NFL Game Pass" に加入したことを書きました。
日本ではいつになっても人気が出ないアメフトですが、以下にNFLの国内での放送/配信の歴史をまとめてみました。
1. NFL(アメフト)との出会い
私がNFL(アメフト)にハマッたのは、もう30年以上も前のことです。
ニューヨーク・ジェッツとダラス・カウボーイズの試合(1993年12月18日)を、ニューヨークのジャイアンツスタジアムに友人を誘って観に行ったのがきっかけでした。
ジャイアンツスタジアム
当時はルールもよく知らなかったのですが、スタジアムの観客の興奮とそのスケールに圧倒!まさにカルチャーショックでした。
それ以来すっかりNFLマニアに 笑
しかし、米国では最も人気のあるプロスポーツであるNFL(アメリカンフットボール)も、日本ではまったくマイナーなスポーツ。
1992年当時は、国内ではスポーツ新聞でさえ記事にならず、情報ソースはもっぱら雑誌という状況でした。
Petersen's FOOTBALL
TOUCHDOWN Pro
1995年以降は、インターネットが普及して、試合のハイライト映像などはインターネット経由で観ることができるようになりました。
ルールが難しい、プレイがすぐに止まってしまって盛り上がらない、など、いろいろと言われていますが、アメリカでは老若男女問わず絶大な人気を誇っているスポーツなので、本当は誰でも楽しめるスポーツです。
日本で流行らないのは、単に競技人口が圧倒的に少ないからですが、そもそもアメフトは観て楽しむスポーツ(実際にプレイするのは危険過ぎる)。
また、米国の4大メジャースポーツであるNFL(アメフト), NHL(アイスホッケー), NBA(バスケットボール), MLB(野球)のうち、日本人選手が試合に出場したことがない唯一のスポーツがNFLなんですよね。。。
アメフトのルールを超簡単に説明すると、3回の攻撃(クオーターバックがワイドレシーバーにパスを投げるか、ランニングバックがボールを持って走る)で10ヤード進めなければ、攻守が交替、パスでもランでもタッチダウンすれば得点、というシンプルなものです。
そのアメフトの最高峰であるNFLは、1920年誕生なので100年以上の歴史がありますが、未だに進化を続けており、ルールも年々更新を続けています。
詳細なルールはあまりに複雑すぎて、プレーする選手はもちろん、コーチや監督、場合によっては審判員まで完全に把握していないなんてこともあります。
そんなとっつきにくさのイメージも、日本では受け入れられない要因かもしれません。
かつては、NFLジャパンというイベントで、NFLのプロ選手が日本に来日して慈善事業的な試合を開催していた時期もありましたが、今ではそれもなくなってしまいました。
日大アメフト部の不祥事なども影響して、国内でアメフトが盛り上がるのはもはや絶望的な状況です。
2. NHKのNFL放送
ペイパービューもほとんど普及していなかった当時、日本国内で本場アメリカのNFLの試合を観ることができるのは、NHKのアナログBS放送に限られていました。
そのNHKのアナログ放送では、毎週2試合(多いときで4試合)くらいをカット編集して放送されていました。
NHK BS1
(Dolphins vs. Patriots December 29, 2002)
当時、NFLをほとんど何もわかっていないNHKのアナウンサーが実況を担当していたこともあり、解説にNFLマニアでもある大橋巨泉さんが来ると、実況と解説でまったく話が噛み合わないということもありました。
あまりにメチャクチャな日本語実況に耐え切れず、副音声チャンネル(英語)で試合を観ていたものです。
生前、大橋巨泉さんは事あるごとに「NFLほど面白いスポーツは他にない」と言っていましたが、私も激しく同感です。
アメリカンフットボール解説者の後藤完夫(ごとうさだお)さんや、元富士通フロンティアーズのコーチの輿誠(こしまこと)さんといった、国内のNFL啓蒙に大きな貢献をした方々がNHKの解説を担当して、日本語の放送も充実したものになりました。
元大関の小錦なんかもアメフトに詳しいので良く解説していましたね。
これは余談ですが、1995年に野茂英雄がメジャーリーグで活躍する以前は、NHKのBS放送のMLB(メジャーリーグベースボール)は、解説をしていた日本の元プロ野球選手が、
「メジャーリーグはパワーはあるけれど、日本のプロ野球と比べると技術がなあ。。。」
と嘲笑していたのを良く覚えています。。。
人は自分が理解できる物事しか理解しようとしない 笑
BS放送も1990年代後半にはデジタル化され、NFLの試合放映もワイド画面化、そしてハイビジョン化されたのが、確か2003年くらいだったでしょうか。
そんなNHKBSのNFLですが、2022年のシーズンを最後に、一昨年からはスーパーボウルも含めて一切の放映を打ち切ってしまいました。
以下はそのニュース記事からの引用です。
NHKは衛星放送を使って1980年代末からNFL放送を開始した。最盛期にはレギュラーシーズンゲームを週に3~4試合を放送。プレーオフは原則として全試合中継で、AFC、NFCチャンピオンシップとスーパーボウルは生中継をしていた。専門誌Touchdown誌を主宰していた故・後藤完夫さんをはじめ、故・大橋巨泉さん、輿亮さん、宍戸博昭さん、生澤浩さん、高野元秀さん、 河口正史さんといった多彩な解説陣で、日本国内でのNFLの普及に大きな力を発揮してきた。ここ数年はレギュラーシーズンの放送が少しづつ減り、2020年シーズンは週に1試合だけだった。
日本におけるNFLの放送は、毎日放送系の子会社「GAORA」が2015年シーズンを最後に撤退しており、テレビ放送としては日本テレビ放送網子会社のCS日本による「NFL on 日テレジータス 」だけとなった。
(引用おわり)
ワタシは、毎シーズン欠かさずNFLを観続けて、多い時は年間100試合以上観ていたので、これまでにおそらく1000試合は観戦(うち20試合くらいがスタジアム観戦)したと思います。
その1000試合の大部分は、NHKのBS放送でした。
そういう意味で、日本ではマイナーにも関わらずNFLをずっと放送し続けてくれたNHKには感謝しています。
3. 日テレのNFL放送
日テレは、民放のなかで唯一、NHKと並んで以前からNFLの試合放映を行っていました(確かフジテレビだったかも一時期放送していた記憶がありますが)。
1990年代後半には、スカパーの前身であるパーフェクTVやDirecTV(シュワちゃんが宣伝していた)がCS放送を開始して、ペイパービューで有料放送は観ることができるようになりました。
当時は、CS放送の日テレG+(ジータス)という、読売ジャイアンツの専門チャンネルと、GAORA(ガオラ)という専用チャンネルがそれぞれNFLを放送していました。
2つのチャンネル合わせて毎週4試合だったと思います。
GAORAはその後NFL放送から徹底してしまいましたが、日テレG+は、現在でもNFLの試合を毎週2~4試合くらい放送されています。
日テレG+を契約すると、スカパーの基本料金とあわせて合計で月額1,419円、NFLシーズンの9月から2月まで6か月間契約すると、8,514円くらいです。
また、日テレは、地上波でもNFL専門情報番組の「オードリーのNFL倶楽部」を、2010年から放送しています。
「オードリーのNFL倶楽部」
30分枠の短い番組ですが、前週の試合ハイライト、最新リポート、選手のインタビュー・ドキュメントなどNFLの最新情報を、元アメフト選手だったオードリーの2人が伝えてくれる大変貴重な番組でした。
日テレの新入社員の女性アナの登竜門的番組でもあります。
その「オードリーのNFL倶楽部」も、2023年シーズンからは若林が抜けてしまい、春日が女性アナと二人で気を吐いています。
そんな日テレですが、数年前からスーパーボウルの地上波放送も打ち切ってしまいました。
「オードリーのNFL倶楽部」は、来シーズン以降も是非とも放送を続けてほしいですが果たして。。。?
4. NFLのGame Pass
インターネットのストリーミング放送が普及した今では、NFLのGame Passを契約すれば、シーズン中の全270試合をすべて観ることができます。
しかし、NFLのゲームパスは、26,450円の年会費とかなりの高額。
ちなみに、今シーズン(2023年シーズン)からは、NFL公式のNFL Game PassがDAZNに統合されて、日本からスーパーボウルを含むNFL全試合を視聴できる唯一のサービスがDAZNとなっています。
このDAZNのGame Passが、レギュラーシーズン(9月から1月までの18週)を過ぎて、プレーオフシーズンに入ってから加入すると、。。。NFL全試合ライブ&見逃し配信がなんと94%オフの1500円で観られます。
ワタシはプレーオフシーズン(全16試合)だけ契約しました 笑
プレーオフが全て終了した1月29日現在は、1020円とさらに安くなっています。
ちなみに、昨シーズン(2022年シーズン)は、プレーオフが全て終わった後のスーパーボウル1試合だけライブで観たのですが、たったの140円でした。
このとき初めてNFL Game Passに加入したのですが、日本に居ながらにして、スーパーボウルをライブ中継で途中のCMまで含めてまるっと全部観ることができて感動しました。
ハーフタイムショーは、歌姫リアーナだったのですが、なんと妊娠中の身で登場、振り付けも地味でちょっと残念な内容でした。
Rihanna’s FULL Apple Music Super Bowl LVII Halftime Show
以下はそのスーパーボウルのCMのキャプチャです。
スーパーボウルのCMは、自動車、スマホ、スナック菓子など、米国の生活を象徴しているものばかりで、観ているだけで飽きませんね。
ちなみに、「スーパーボウルのCM料、2023年も史上最高を更新 「30秒9億円」の世界」に書かれているとおり、スーパーボウルのCM料は凄まじいものがあります。
このNFL Game Passのコンテンツの充実ぶりは、ハンパではありません。
短縮版ハイライトや日本語実況/解説バージョンも揃っています
試合だけでなく、NFLに関連するさまざまな番組も充実している
NFLフィルムなど歴史的なアーカイブも
過去のスーパーボウルは、なんと全57回分の全試合が観れる!
レギュラーシーズンの全試合も2012年からの全シーズンが観れるというのも驚きです。まさに膨大な量のアーカイブ
試しに2012年のスーパーボウル、Ravens vs. 49ersを観てみました
ブレイディ率いるPatriotsをカンファレンスチャンピオンシップで撃退したRavensが、キャパニック率いる49ersを34-31で下してチャンピオンになったシーズン、懐かしい!
MVPは確かレイ・ルイスだったか。。。
レギュラーシーズンの全試合も(ハイライトで)観れるのもスゴイ。。。
一生かかっても消化できないほどのコンテンツ。。。ハマるとNFL廃人になってしまう 笑
DAZN Game Passは、マルチデバイス対応なので、PCでもスマホでもタブレット端末でも観ることができます。
ちなみに、AmazonのFireTVスティックにも、DAZNアプリをインストールすることで対応
テレビでも観ることができました!
御覧のとおり
また、スタジオトークという機能は、ライブ中継の試合に合わせてリアルタイムでチャットが表示されるので、より一層盛り上がることができます。
スマホとTVを組み合わせれば、似たようなことはできますが、これもNFLのようなスポーツ中継を楽しむ媒体メディアとして、放送よりも通信のほうが親和性が高い例ですね。
確かに以前は、解約の方法がわかりづらく、私自身も5年前くらいに無料体験で加入後に解約することができず、カスタマーサポートにメールしたことがありました。
現在ではこのあたりはすべて改善されており、解約するのは、「マイアカウント」から「契約の詳細」を選択して、「退会する」を選択すればOKです。
何よりも、docomoがDAZN for docomoというサービスを提供しているくらいなので、信頼度が上がった証拠です。
以上、DAZNのNFL Game Passについて良いことばかり書きましたが、個人的に最も残念なのは、ダウンロード機能がないことです。
WiFiのない環境で外出中や移動中にNFLの試合を観て消化したいのですが、これができないのは非常に残念です。
5. その他
他にも、Amazon Primeや日テレG+オンデマンドなどでも、NFLを観ることができるようですが、コンテンツや使い勝手の面では、DAZNのNFL Game Passには遥かに及びません。
以上、NFLの国内での放送/配信の歴史と、DAZNのNFL Game Passをまとめてみました。
NFLは選手のプレイも凄いのですが、最も戦略的要素が強いスポーツでもあります。
さまざまなレベルで観戦を楽しめるスポーツなのですが、日本ではいつになってもマイナーなままで人気が出ないのがとても残念ですね。
今シーズンもあとはスーパーボウルを残すのみ。
昨シーズンのように、DAZNが「スーパーボウルパス」を140円(税込)という破格で提供したら、NFLを初めて観る方には加入を強くおススメしたいと思います。
アメフトの面白さは、文章でつらつら書くよりも、試合を観戦して体験しないと伝わらないですからね。
NFLの最高峰であるスーパーボウル開催の機会に、一人でも多くの人にその魅力が伝わったらと思います。
ちなみに今年のスーパーボウル開催2月11日(日本時間2月12日朝)は、日本は建国記念の日の振替休日です!
スーパーボウルの生中継を午前休を取らずに観れるとは、こんな千載一遇のチャンスはもう二度とないのでは??
当然ながら、NFL仲間と一緒にライブ中継を楽しもうと、目下画策中 笑
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